
Guy Fawkes Inn
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イギリスで毎年11月5日に催される、ガイ・フォークス・ナイトをご存知ですか?
この日は夕方になると盛大に花火を打ち上げたり大きな焚火を囲んだりと、子供も大人も楽しめるイベントです。日照時間が極端に短くなり始める11月初旬に行われることもあり、もはや季節の風物詩。
その名称となったガイ・フォークスが生まれ育った家が、今ではパブ兼ホテルとなっていますよ!
今ではすっかり明るく楽しい季節行事となった、ガイ・フォークス・ナイト。しかしその由来はかなりダークで、1605年に遡ります。
1570年にヨークで生まれたガイ・フォークスは、義理の父親の影響によりカトリックを信仰。長じてヨーロッパ大陸に渡りカトリック側で八十年戦争に参加するなど、カトリック派の一員として活躍しました。
やがて1603年にスコットランド王ジェームズ6世が、イングランド王ジェームズ1世として即位。ジェームズ1世の反カトリック体制に不満を抱いたフォークスは、同志とともに国王と政府要人を殺害する爆破テロを試みたのが1605年11月5日。
しかし未遂に終わり、ロンドン市民が国王の無事を祝いかがり火を焚いたのが、今も続く行事の始まりです。
いっぽう失敗に終わった爆破テロ実行犯は13人いたものの、逮捕・処刑されたのは4人だけ。なかでも当時は首謀者と目されたのがフォークスで、極刑に処され非業の死を遂げました。
そんな彼が生まれ育った家は、ヨーク大聖堂のすぐ近く。本当に徒歩30秒もあれば行ける至近距離にあり、今はパブ&ホテル「ガイ・フォークス・イン」となっています。
パブと言ってもお酒だけでなくコーヒー紅茶やソフトドリンクを頼めるので、筆者も先日ここでコーヒーを飲みました。午前11時の開店直後だったせいかお客さんが少なく、落ち着いた雰囲気が居心地よかったです。
また表通りに近い部屋の窓際に座ったため、大聖堂がよく見えたのも嬉しかったですね。
食事メニューも充実しており、ランチやディナーの利用客も多いパブ。前菜やスープにサンドウィッチなど軽いものから、ステーキやフィッシュ&チップスのようにガッツリ系までメニュー豊富です。
また平日の正午から午後5時までは2コースで24ポンド、3コース30ポンドのセットもあるのですが、そのメニュー名が「Conspirators Menu(陰謀者たちのメニュー)」と名付けられているブラックユーモアに、思わず笑ってしまいます。
上階には合計13室の客室がある、4つ星ホテル。大聖堂やシャンブルズなどヨーク市街観光の中心地に泊まるのも、足回りが良く便利ですよね!