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【フランス⇔イギリス横断】車で犬連れユーロトンネルをくぐって

ヘニングウェイ

ヘニングウェイ

ドイツ特派員

更新日
2025年2月19日
公開日
2025年2月19日

先月、車でドーバー海峡を渡りフランスからイギリス、イギリスからフランスへ横断をしてきました。ヨーロッパを旅行される方々の中には、レンタカーを借りてヨーロッパを縦断する方もいるかもしれませんのでその時の様子をお伝えいたします。
我が家には中型犬がおり、近年ドイツ近隣国を旅行する際は車で旅行をしています。今回はフランス→イギリス→ベルギー→そしてドイツ、という国々を自家用車で跨ぎました。今回は事前に準備したこと、犬連れで海底トンネルを利用し、渡英する際にはどのような流れだったのか、について重点を置きながら、レポートをいたします。

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【イギリス入国前の事前準備】ETA登録

地球の歩き方ブログを見ている方でしたらご存知の方も多いと思いますが、2025年1月からイギリス渡航をする際に対象の日本人の方※は事前にETA(Electronic Travel Authorization)の申請が必要となりました。

※ご自身でETA事前申請が必要かどうかは、在英日本大使館などの情報を参照されるなどしてご確認ください。

ETAに関するイギリス政府の公式サイトリンクは下記になります。申請は有料で、£10です。日本のクレジットカードでも決済可能でした。一度申請すれば、有効期限は2年間続きます。(注 パスポートがその期間中有効である事) 個人差はあるかもしれませんが、我が家の申請結果はその日のうちにメールで届きました。

【事前準備 ペット連れの方】ペットをイギリスに連れていく際の必要条件確認

犬をイギリスに連れていく場合は、マイクロチップを埋めていること、入国条件のワクチン数種の接種をしていること、ドッグパスポートを用意することなど多岐にわたります。ペットを連れて他国に入国する際は、時間に余裕をもって情報を集め、準備した方がよいと感じました。

※こちらは入国する際の国別に必要な書類や対策が異なるため、ご自身で詳細を必ずご確認ください。参考までに、私たちが参考にしたイギリス政府のホームページサイトのリンク(英語)を添付します。

【事前準備】オンラインサイトでフランス⇔イギリス間の列車を予約

私たち家族は今回「Direct Ferries」のWebサイトで旅程を検索し、フランスのCalaisから、イギリスのDoverまで車に乗ったまま乗車ができる列車を予約しました。他にもチケットを購入できるサイトは幾つかあるようですので、調べてみてください。

【乗車当日】Calais(カレー)から、イギリスのDover(ドーバー)をEurotunnel(ユーロトンネル)で横断

フランスではParis(パリ)に滞在したのち、イギリスに向かう旅程にしていました。平日を移動日にしていたので、朝のラッシュアワーを考慮し、早朝にCalaisへ向かいました。Paris→Calaisまでの道のりは、約3時間程。まっすぐ北上していく形になります。Paris市街を出るまでに道路が混むことはありましたが、特に目立った渋滞もなく予定通り3時間ほどでユーロトンネルのあるCalaisまで到着できました。

(ペット連れの方)Pets Reception行きペットの受付

©︎ヘニングウェイ フランス側 Pets Reception

ターミナル受付ゲートが近づいてくると、Pets Receptionという看板が見えてくるかと思います。ペットを連れている方は、まずそちらへ行きペットの受付を済ませましょう。Pets Receptionは写真のようなプレハブ施設です。ペットのマイクロチップを専用器具で読み込ませる必要があるので、プレハブ内にペットも連れていきます。フランスでも、英語で対応してくれます。

Pets Reception内で自分達の乗る列車の予約番号などを伝えると、係員からペットのパスポートの提示を求められ、渡される器具でマイクロチップを読み取るように指示があります。問題がなければ、手続きは完了です。そのまま通常の入場ゲートに行くよう指示があります。

Pets Reception周辺には、トイレも設置されていたり、ドッグランが設置されていたりしました。

©︎ヘニングウェイ フランス側Pets Reception周辺のトイレやドッグラン

入場ゲートで予約内容を入力、確認&発券

ペット受付が完了した後に通常の入場ゲートへ向かうと、事前に車両情報を予約サイトで入力している場合、ゲート部分のカメラが車両情報を読み取り、タッチパネル式の受付機械に自分の予約名が表示されますので、「確認」ボタンを押します。そうすると、列車に乗るための搭乗用の紙が出力されます。(下記写真参照)

こちらを車の前方、見える位置に置いておく必要があります。またこの受付をする際に、もし自分たちが搭乗予定時刻より早めに到着していた場合、もっと早い時間の便に変更するか(私たちは無料で変更可能でした)、と受付機械に尋ねられる可能性があります。旅の予定が変更可能であれば、早めにイギリスに入国できるのでいい選択肢かも知れません。思ったよりフレキシブルな対応に驚きました。

入場ゲートを通過した後は、看板の案内表示に沿って、進んでいきます。

→ターミナルで自分の出発時刻まで飲食をしたりトイレを済ませたりできる施設があります。お時間に余裕がある方は、こちらで出発時刻が近づくまで時間をつぶせます。

もう出発時刻も近い、という方はそのまま入国審査ゾーンまで向かいます。

©︎ヘニングウェイ 入場ゲートで出力される搭乗券
©︎ヘニングウェイ 出発ターミナル(イギリス側)

2か国の入国審査を受ける

列車に乗る前に必要なのが入国審査、ここでは人間のパスポートのみが必要になります。(この時点でペットの入国審査は先に済ませている状態の為)

フランスから出国する際、フランスの入国審査→イギリスの入国審査 と立て続けに入国審査をされます。(イギリスから出国する際は、その逆の順で2か国の入国審査があります。)

イギリスの入国審査では、「何日間イギリスに滞在するか」、「イギリスのどこ(大まかな都市名でOK)に行くのか」などを質問されました。

代表者1名のみが質疑応答すればよく、全員分のパスポート提出および窓を開けて顔写真との照合をし、入国審査が終了しました。この時、パスポートに入出国スタンプを押してくれます。

個人的に、空港の入国審査よりずっとリラックスした雰囲気でいられました。

いざ、車に乗車したまま列車に乗車へ!

©︎ヘニングウェイ 列車に乗車する時の様子

いよいよ、車に乗車したまま列車に乗車する、という新しい体験へ。CalaisからDoverまでの実質乗車時間はたったの約35分。気づいたら海底トンネルをくぐり、イギリスに上陸していました。こちらが車乗車の瞬間です。一番奥に見える車が、列車に乗っていくところが見えますでしょうか。

©︎ヘニングウェイ 車が列車に乗車している様子

上の写真が、列車に乗った状態です。係員がSTOPと合図を出すまで直進します。またドアが開けられる程のスペースが両脇にあり、列車が動いている時でも外に出て等間隔に設置してあるトイレを利用することが可能です。ただし、基本的には自分の車の中にいるようにします。出発・到着時に車内アナウンスの案内もあります。

エンジンを切る必要があるので音楽なども聴けず、エアコンも使えないので、各自温度調整の衣服やドリンク、食べ物の持ち込みをした方がよいかもしれません。

ただ繰り返しになりますが、たった35分間の乗車のため、移動はあっという間かと思います。

海底トンネルを通っている間、窓から見える景色は真っ暗です。なので海底トンネルを通っている、という感覚は正直な所、感じられません。揺れは少なく、乗り物酔いもよっぽどはないかと思います。

無事イギリスに到着すると、前の車のテールランプが光り、動き出すことがわかりました。係員の誘導にしたがって速やかに列車から車を発進させます。列車を出ると、手続きなどは何もなく、看板の案内に従ってイギリスの高速道路にそのまま乗り入れていきます。列車を降車し、イギリスに上陸する際はあっけなく感じました。

イギリスに入国してからは、日本と同じ左車線通行になります。

交通ルールが列車を降車した途端に突然変わるので、どうぞお気をつけて行ってらっしゃい!

イギリス→フランスへのユーロトンネル利用時も全く同じ手順でした。

ひとたび乗ってしまえば、快適に感じた今回のユーロトンネル自家用車利用旅、運転好きで効率よく移動がしたい旅行者さんには是非おすすめしたい手段でしたので、一度体験してみてくださいね! 次回はフェリーを利用したドーバー海峡横断も体験してみたいものです。

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