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【スペイン】南にあるアンダルシア州ってどんなところ?

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2025年3月31日
公開日
2025年3月31日
©田川敬子 <白壁の家が並ぶコルドバの旧市街>
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日本人がイメージするステレオタイプのスペインがアンダルシア。闘牛やフラメンコという文化が生まれた土地で、フォトジェニックな白い小さな町やひまわり畑があるのもここ。

<グラナダ県にある美しい白い町モンテフリオ>

 

アンダルシア州はスペイン南部にあり、州都はセビーリャで、アルメリア、ウエルバ、カディス、グラナダ、コルドバ、セビーリャ、ハエン、マラガの計8県から構成されています。人は明るく陽気でお祭り好き、でもスペインでもっとも働かないとも言われたり・・・。8世紀のはじめから15世紀の終わりまでイスラム支配の時代があったため、混血の影響か美人が多いのだとか。そう言われるとアンダルシア出身のミス・スペインが多いような気もします。

<州都セビーリャの町の一角>

アンダルシアは紀元前にカルタゴの植民都市が築かれ、ローマ時代は属州として栄えました。当時の遺跡も残っていて、たとえばセビーリャ郊外のローマ遺跡イタリカは人気の観光スポットになっています。イスラム勢力のイベリア半島での最後の砦だったのがグラナダ王国で、1492年まで続きました。グラナダのアルハンブラ宮殿に今もその名残があるだけでなく、アンダルシアの多くの土地にほかにはないエキゾチックな空気が漂っています。それがアンダルシアの魅力のひとつです。また、コロンブスのアメリカ大陸到達後は、中南米からの金銀財宝は大西洋からグアダルキビール川を遡ってセビーリャの町に着きました。ちなみにコロンブスの最初の航海の出発地もアンダルシアで、ウエルバ県のパロス港からでした。

このように昔から他民族のよる支配や外国との交流があったアンダルシアには多くの見どころがあり、またフェリアや聖週間(セマナ・サンタ)を代表とするお祭りや、フラメンコや闘牛といった独特な文化も観光客を魅了します。長く続く海岸線にはビーチが点在し大きな観光資源となっているほか、グラナダのシエラ・ネバタ山脈にはスキーリゾートもあります。

<アンダルシア各地ではフェリアと呼ばれる華やかなお祭りが開かれます>

見どころの代表として、ユネスコの世界遺産を挙げてみますね。

【文化遺産】

・コルドバ歴史地区
・グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン
・セビリャの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館
・ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群
・アンテケラのドルメン遺跡
・カリフ都市メディナ・アサーラ

【自然遺産】

・ドニャーナ国立公園

<イスラム教のモスクをキリスト教寺院に改築したコルドバのメスキータ>
<イベリア半島のイスラム勢力最後の砦だったアルハンブラ宮殿>

また、コルドバで毎年5月に開かれるパティオ祭りやアンダルシア発祥のフラメンコは、無形文化遺産にも登録されています。

私がスペインに興味を持ったのは、1995年頃の女性誌でのアンダルシア特集でした。それで初ヨーロッパでセビーリャとマラガを選び2か月ほど滞在したことで人生が変わり、今に至ります(アンダルシアに住むチャンスはつかめず、23年ほどバレンシア住まいですが)。

最近は日本人のスペイン旅行の行き先も変わりピンチョスを求めてサン・セバスチャンに行ったり、ガウディを求めてバルセロナを訪れる人が増えたそうです。どちらも素晴らしい町ですが、アンダルシア各地の町はサン・セバスチャンともバルセロナとも、またマドリードとも異なる魅力を持っています。スペイン旅行の際にはぜひ訪れていただきたい地方です。

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