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例年に比べるとあまり高温になる日が少ないものの、夏の訪れを感じるスペイン。5月、6月は初夏の日差しと緑がまぶしい季節です。昨秋から雨に恵まれているせいか、今年は町なかでも野山でも特に緑が深い印象があります。
私の住む町には1㎞以上続くプラタナス並木があるのですが、太陽を浴びた緑葉と青い空のコントラストが美しく、思わず立ち止まって見入ってしまうほどです。キラキラ光っているわけではありませんが、本当にまぶしさを感じるんですよね。
今日はこの季節に目を奪われる花を2つご紹介します。
まずはジャカランダ(スペイン語ではJacaranda/ハカランダ)。南米原産の落葉樹で、藤色の美しい花を咲かせることで知られています。品種や場所にもよるのかもしれませんが、私がバレンシアで見かけるジャカランダは桜のように葉が出始める前に開花するので、樹上が藤色一色に染まります。成長すると樹高が10m~15mになるそうで、存在感のある木です。南スペインだとセビーリャやコルドバ、マラガなどでも目を楽しませてくれますが、寒さには弱いので北部にはあまりないかもしれません。
バレンシアでは5月から6月にかけて花が咲きます。町なかでも見かけますが、昔は川だった全長10㎞近いトゥリア庭園(Jardín del Turia。地図:https://maps.app.goo.gl/XNmrzuWE56MHXCUo8)やビベロス庭園(Jardines del Viveros。地図:https://maps.app.goo.gl/WBcPZknBVUfeNmUS8)に行くと何本もの大木があってオススメです。
お次はブーゲンビリア(スペイン語ではbugambilia/ブガンビージャ)です。これも南米産でフーシャピンクや赤、紫、オレンジなどの花が咲くのですが、目にとまるのはビビッドなフーシャピンクの花。地中海岸にある白壁の家と青空に見事にマッチします。鉢植えでも育てられるからか、集合住宅のベランダからちょこっと顔を出していることも。ジャカランダ同様寒さには弱いそうで、南スペインや東海岸地方、バレアレス諸島などでたびたび目にします。
バレンシアでブーゲンビリアを見るならやはりトゥリア庭園やビベロス庭園に行けばあるものの、とっておきのスポットがもともと貴族のお屋敷だったモンフォルテ庭園(地図:https://maps.app.goo.gl/SFb9yW9KZYB3NNjK6)です。壁に囲まれた上品でこじんまりした庭園が隠れ家的スポットとして人気で、お昼休みにはベンチに座ってランチを食べる人も。ここにはブーゲンビリアのトンネルがあるのでお花好きには必見です。トンネルの下にもベンチがあるので、腰をかけてゆっくりくつろいてみてはどうでしょう。ちなみに、ブーゲンビリアの季節の前にはここのバラも見応えがあります。
どちらもとてもフォトジェニックな花なので、南スペインや地中海岸の町を訪れる際に見つけたら写真を撮って帰ってくださいね。
なお、トゥリア庭園、ビベロス庭園、モンフォルテ庭園、どこも入園は無料です。