キーワードで検索
バレンシア出身で光の画家と呼ばれるホアキン・ソロージャ(1863-1923)。その名前は、故郷バレンシアの高速鉄道駅名にも使われています。光の画家と呼ばれる所以は、スペインの地中海の光を独自の感覚で捉え、絵画の中で再現したことです。バレンシアの海岸の風景を多く描き残したほかにも、スペイン各地を訪れそこの風俗を描いたことでも知られています。
ソロージャは晩年をマドリードの自宅兼アトリエで過ごしています。没後は20世紀最初の雰囲気を残した建物やインテリア、そして庭園もそのままにソロージャ美術館となりました。そこにはなんと1400点ものソロージャの絵画が収蔵されているのだとか。ソロージャが家族と暮らし、絵筆をとっていたことを感じ取れる素晴らしい美術館で、私は何度も訪れています。
このソロージャ美術館は昨年の秋から改修・拡張工事のため休館中です。リニューアルオープンは来年のはじめだとのこと(正確な日付はまだ未発表)。それにあやかり、現在バレンシアではマドリードから多数のコレクションを持ってきてバンカハ財団で展示しています。その数はなんと59点!! 私も早速行きましたが、特にバレンシアの海岸を描いた名作のすばらしさに心を打たれます。あの明るく淡い色彩の中でやさしくきらめく光は、ソロージャならでは。
ソロージャ美術館に行きたいけど休館中だ・・・と残念に思った方はいらっしゃいませんか? そんな方はぜひバレンシアに足を延ばし、ソロージャ展へ!! マドリーバレンシア間は高速鉄道で約2時間の距離です。その足でソロージャが多数の作品を描いたバレンシアのビーチで光を捉えてみるのはいかがでしょう。
また、バレンシアや近郊にお住まいの方、バレンシアに滞在予定がある方も、これだけのソロージャの名作をバレンシアで観られる機会はこれが最後かもしれないので、ぜひ足をお運びくださいね。
バンカハ財団 Fundación Bancaja
住所: Plaza de Tetuán 23, Valencia
時間: 10:00~14:00、16:30~20:30(祝日か祝前日の場合を除いて月曜休館)
WEB: https://www.fundacionbancaja.es/exposicion/sorolla-obras-maestras-del-museo-sorolla/
期間: 2026年2月8日まで
入場料: 9ユーロ
所要時間: 約40分
マドリードのソロージャ美術館のリニューアルオープン日はまだ公表されていませんが、この企画展か2月8日までということを鑑みると、3月以降になりそうですね。