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【奈良】知っているようで知らない 奈良公園の鹿|もっと楽しむための基礎知識

Rumi

Rumi

奈良特派員

更新日
2026年4月26日
公開日
2026年4月26日

奈良といえば「鹿」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。奈良公園には約1400頭の鹿が暮らし、観光客のすぐそばでのんびり過ごす姿を見ることができます。奈良の鹿は、古くから春日大社の神の使いとして守られてきました。
鹿の基礎知識から鹿せんべいのあげ方、接し方のマナーまで、奈良公園で鹿と出会う前に知っておきたいポイントをご紹介します。

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奈良の鹿は天然記念物

奈良の鹿の歴史はとても古く、1300年以上前の奈良時代にまでさかのぼります。古来から、春日大社の神の使いである「神鹿(しんろく)」として大切に保護されてきました。
奈良公園一帯に生息する約1400頭の鹿は、文化財保護法に基づき、1957年に国の天然記念物に指定されています。

奈良公園の至る所にある観光客にマナーを守るよう促す看板。特に秋の繁殖期の雄鹿は気性が荒く、注意が必要です


夜になったら鹿たちはどこで過ごしているのか、気になりませんか?

決まった寝床へ帰ると思われる方もいるかもしれませんが、野生動物である奈良の鹿にそのような習性はありません。その日に安全だと判断した場所で群れを作り、夜を明かします。

寝床として選ぶ場所は、野生動物としての本能で外敵から身を守りやすく、本当に安全だと判断できる場所。時期にもよりますが、奈良国立博物館前の芝生広場や興福寺の境内などで見かけることが多いといいます。


鹿たちは、日中の活動を終えると、一度胃に入れた食べ物を再び口の中に戻して再咀嚼する「反すう」という行動をとります。そのため夜は、活動せずに静かに座り込み、反すうしながら休息をとる姿をよく見かけます。

何を食べている?鹿せんべい以外は絶対にNG!


奈良公園の鹿は野生動物であり、公園内に生えている芝や葉っぱ、落ちているどんぐりなどを主食としています。

鹿の大好物のおやつ、鹿せんべいは消化しやすいよう主に米ぬかと小麦粉で作られています。砂糖や添加物は一切不使用。1束10枚200円で、興福寺北参道、東大寺の参道、東大寺鐘楼近くの吉村商店、二月堂手前のお土産屋さん「あぜくらや」などで買うことができます。

 


鹿せんべいを購入したら、まずは紙の証紙を外します。そして、1枚ずつ、素早くあげましょう。鹿は目の前に鹿せんべいがあるのになかなかもらえないと、噛みついてくることがあるためです。

鹿せんべいがなくなったら両手をパーに開いて鹿に見せて、「もう持っていないよ」という意思表示をしましょう。そうすることで鹿たちも、もうないことを理解し、必要以上に近づいてこなくなります。

鹿せんべい以外の食べ物を不用意に与えてしまうと、思わぬ事故につながるおそれがあります。絶対に鹿せんべい以外の食べ物を与えないよう、鹿愛護会も呼びかけています。

また、人が手に持っているビニール袋や紙類を食べてしまうことも。鹿に近寄るときは、くれぐれも手荷物にご注意を。小さい子どもがいる場合も、しっかり保護者が見てあげてくださいね。

 

鹿せんべい自動販売機で買える?!

普通の自動販売機の中にあるので、見逃さないように


実は奈良公園内に2か所、鹿せんべいが自動販売機で買える場所があるんです。1つは春日大社駐車場、もう1つは後述する鹿苑です。日中は奈良公園の道端に出ている露店などで買うことができますが、夕方以降売り切れても買えるようにと設置されました。

紙箱入り鹿せんべい1000円


お値段は鹿せんべいを普通に買うより少々高めですが、しっかりした紙箱に入れて販売されています。
紙箱には鹿との接し方についての解説や、奈良公園の名所も描かれており、お土産として持ち帰れるようデザインされています。

鹿せんべい以外に、鹿のチャームの入った紙箱も自動販売機で買うことができます。どちらも、売り上げの一部が鹿愛護会に寄付される仕組みです。

奈良の鹿をもっと知る「鹿苑」


東大寺、興福寺、春日大社、奈良国立博物館、飛火野(春日大社境内)、浮雲園地などで鹿を多く見ることができます。

近鉄奈良駅から離れた林の中や山道など静かな雰囲気の場所でも鹿に出会えますが、駅近くや観光地周辺にいる鹿と比べると、人慣れしていない鹿も多くいます。急に近づいたり驚かせたりしないよう、配慮をお願いします。

  • 鹿苑入り口
  • ケガをした鹿

また、春日大社近くにある鹿苑では、事故やケガなどで保護されている鹿を見ることができます。
鹿の生態や歴史などが学べるパネルが展示されているほか、鹿と人が千年先も共存できるよう、鹿との共存で生じる課題や解決策、鹿と人との適切な距離感についての解説も。

ここは、毎年11月上旬に行われる鹿の角きりが行われる場所でもあります。2年間の工事を経てリニューアルしたばかり。奈良の鹿についてより深く知ることができるスポットです。

■鹿苑
住所:奈良市春日野町160-1
TEL:0742-22-2388(奈良の鹿愛護会)
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩30分、またはJR・近鉄奈良駅から市内循環バスで「春日大社表参道」下車、徒歩7分
開館時間:10:00~16:00
休館日:
鹿の角きり行事期間(11月上旬)、年末年始
入園料:無料(任意で1人100円の協力金)


3月には春の鹿寄せが行われました。ナチュラルホルンの音色で鹿を呼び寄せる、奈良の春の風物詩です。
毎年、鹿寄せは春以外に夏と冬にも行われます。
場所は、春日大社参道の一の鳥居から本殿方向に進み、右側に見える飛火野。始まると15分ほどで終わってしまうので、早めに現地に到着しておくのがおすすめです。

これからの新緑の季節、鹿の愛らしい姿に癒されながら、鹿との接し方にも少し気を配りつつ、奈良公園をゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。

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