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将棋駒の町として知られる天童市。この町に春を告げるのは、舞鶴山を淡い桃色に染めるソメイヨシノと、その麓を流れる倉津川沿いの鮮やかなしだれ桜です。山頂から見下ろす温泉街の景色や、夜の帳が下りる頃にライトアップされる川沿いの風景は、訪れる人々に静かな感動を与えてくれます。
天童の春を巡る散策を先取り、写真撮影に立ち寄ったつもりが、この界隈だけで4時間ものんびりと過ごしてしまいました!日々暖かくはなりながら、まだ風は冷たい3月。色彩豊かな春が待ち遠しい山形特派員です。
JR天童駅から歩いて訪れることができる天童温泉街。天童市役所近くを流れる倉津川沿いでは、4月中旬にしだれ桜が見頃を迎えます。濃い桃色の花びらが川面に映える様子は、春の訪れをいち早く知らせてくれる嬉しい光景。静かな川の流れる音と澄んだ星空としだれ桜を楽しみながら約1.4kmの川縁を歩くことができます。
天童温泉街の南に見える舞鶴山(天童公園)には、約2000本のソメイヨシノが植えられており、例年4月中旬には山全体が柔らかなピンク色に包まれます。満開時には、山頂の人間将棋会場周辺が見渡す限りの花霞となり、多くの観光客や家族連れで賑わいます。大変混み合うため、この時期は、車は平地に停め、美しい天童公園を歩きながら登るのがおすすめです。
◾️天童市観光情報サイト 天童公園(舞鶴山)
https://www.city.tendo.yamagata.jp/tourism/sightseeing/maizuruyama.html
北側の展望台から見下ろせば、天童温泉の街並みが広がります。川は写りませんが、前述の倉津川に行くにはこちらを進みます。
舞鶴山の山頂にある芝生広場では、例年4月上旬、天童の春の風物詩である「人間将棋」が開催されます。巨大な将棋盤に見立てた会場で、甲冑や着物に身を包んだ武者や侍女たちが「駒」として動く姿は圧巻の一言。ソメイヨシノと伝統的な装束が織りなす色彩の共演は、戦国時代にタイムスリップしたかのような空気を醸し出しますが、プロ棋士の対局は真剣そのもの、駒が動くたびに観客席からは歓声が上がります。
◾️天童市観光情報サイト 令和8年天童桜まつり
https://www.city.tendo.yamagata.jp/tourism/event/tendosakurafestival.html
お花見の時期に合わせて紹介するのは、出店でもよく目にする山形県民のソウルフード どんどん焼きです。薄いお好み焼き風の生地にソースを塗り、魚肉ソーセージや青のりを入れて2本の割り箸に巻いた一品。野菜を含まないため生地はもちもちの食感で、甘辛いソースと紅生姜のアクセントが特徴です。1本300円ほどで楽しめる手軽さもうれしいポイント。とはいえ、今日のどんどん焼きはずっしりとしていて、大人の握力でも厳しい重量感!手持ちしていた別の割り箸で切り分けながらいただきました。
3月20日現在、舞鶴山のソメイヨシノはまだまだ小さなつぼみのなかで、静かに春を待っています。例年、満開を迎えるのは4月中旬。それでも、家族連れや犬の散歩であいさつを交わす人々の声が聞かれ始めた晴れの日でした。まだ裸の木々が来月には薄桃色に染まる様子に想いを馳せながら、冬の気配を感じつつ足湯に浸かるのもいいですね。