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京都・東山、祇園の奥、2025年12月18日にオープンした「絵画の料理 Edible Art Restaurant」。下河原通を歩いていると、ふと現れる一軒の暖簾。一見すると気づかず通り過ぎてしまいそうな、静かな佇まいです。建物は、100年以上前に建てられた旅館をリノベーションしたもの。京都らしい風情がそのまま残り、外の賑わいとは少し距離を置いた、落ち着いた空気が流れています。案内されたのは、庭を望むお部屋。ゆったりとした時間の中で、食事が始まります。
この日いただいたのは、
「四季彩会席 – GION」(25,000円)。
店名の通り、絵画のように美しく魅せる一皿もあれば、
建築物のような構成で表現された一皿もあり、
その両方が織り込まれているのがこのコースの特徴です。
それぞれの料理にしっかりとした世界観があり、
ただ味わうだけでなく、自然と「見る・感じる」時間が流れていきます。
コース内容
【先付】黒胡麻豆富
【前菜】大地のサラダ
【椀物】旬魚のお吸い物
【造里】絵画の刺身
【蒸物】黒金和牛小籠包
【凌ぎ】蓮根饅頭
【強肴】“大文字” 近江牛
【食事】太極鯛めし
【香物】絵画意匠香の物(文房四宝 匠工具足)
【甘味】水菓子 謹製花もなか
・黒胡麻豆腐は、高野山の金堂を金粉で描いた一皿。
テーブルでタレをかけて仕上げる演出も印象的で、見た目だけでなく味の完成度の高さも感じました。
・お造りはかなり印象的でした。(トップ画像)
金魚鉢の上に盛り付けられた一皿は、まるで上下に異なる世界が存在しているような感覚に。上に配された金閣寺も食べられるという遊び心が感じられます。
さらに「舞鶴」と書かれた皿にも、お造りが絵画のように盛り付けられ、視覚的にも楽しませてくれます。
鮮度の良さもあり、美味しく安心して味わえるのも魅力です。
・大地のサラダは、野菜を土から引き抜くような遊び心のある一皿。
玉ねぎのドレッシングもよく合い、印象に残ります。
・お吸い物は、やさしい出汁に柚子の香りがふわりと広がり、気づけば飲み干してしまうほどでした。
・黒い小籠包はイカスミの皮で、中には近江牛の旨みが詰まった贅沢な味わい。
見た目のコントラストも美しく、記憶に残る一品です。
・れんこん饅頭は、ほっとするやさしい味。
こうした一皿があることで、コース全体に和の落ち着きが感じられます。
・近江牛のローストビーフは「大」の文字に仕立てられ、京都の大文字を思わせる演出も印象的です。
・蓋を開けると、釜飯には太極図を思わせる白と黒の円が描かれています。
黒はひじき、白は鯛。あしらいにはちりめん山椒が添えられ、京都らしさを感じる仕立てに。味わいも印象に残る一品でした。
・香の物や甘味まで丁寧に作られており、細部まで手が行き届いていることが伝わってきます。
食事に合わせていただいた日本酒(別料金)は、京都の「聚楽第」。
まろやかで米の旨みが感じられるやさしい味わいで、料理の流れを邪魔せず、むしろ引き立ててくれる一杯でした。
店内は海外の方が多い印象でしたが、席はゆったりしていて落ち着いて過ごせます。
建物は100年以上前の旅館を活かした造りで、調度品や空間そのものにも見どころがあります。
食事だけでなく、空間も含めて楽しめる一軒です。
見た目だけではなく、きちんと美味しい。
そして、しっかり記憶に残る。
金魚鉢の上に広がっていたもう一つの世界のように、静かに余韻が残る時間でした。
最初は少し高いかなと感じましたが、食べ終えてみると自然と満足感が残る内容でした。
ディナーはコースにより15,000円、25,000円。
ランチは4,800円、6800円、8,800円の価格帯で用意されており、時間帯によって楽しみ方の幅があるのも魅力です。
住所:京都府京都市東山区祇園町南側501-3
アクセス:京阪「祇園四条駅」より徒歩約10分
営業時間:
・ランチ 12:00〜14:00
・カフェ 14:00〜16:30
・ディナー 18:00〜21:00
定休日:月曜日
電話:075-746-7769