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千葉の田舎に現れるタイ寺院「ワット・パクナム日本別院」で異国情緒を感じよう
(ワットパクナム日本別院という施設そのものの詳細については、別の記事で紹介していますのでそちらをご覧ください)
タイの旧正月を祝う「ソンクラーン」は、都市部の狂乱的な水掛け祭りにイメージを塗り替えられてしまっていますが、本来は仏像や仏塔に水を掛けて一年の厄を洗い流す行事です。さらに家族の年長者や両親、恩師などの手に水をかけてお清めをし、敬意を払うという伝統的で神聖な仏教行事でもです。実はこのソンクラーン、2023年12月にユネスコ無形文化遺産に正式登録されています。
そんなタイ最大のお祭りが、ここ成田市でも寺院を中心に本格的なスタイルで開催されているのです。
境内のなかに一歩入ると、視界に飛び込んでくるのはタイ語の看板ばかり。耳に入ってくる言葉もほとんどがタイ語で、まるでバンコクの寺院にワープしたかのような錯覚に陥ります。
ずらりと並んだ屋台の食べ物や飲み物は、なんと「無料提供」されているのです。これはタイの仏教における「タンブン(徳を積む)」という考え方に基づいています。他者に食事を振る舞ったり、お寺に寄付をしたりすることで自分の徳を積み、来世での幸せを願うという美しい風習です。
タイの上座部仏教では、生まれた曜日ごとに守護仏(曜日仏)が決まっており、ソンクラーンの時期にお寺に並べられた仏像に水をかけてお清めをする儀式のことを、タイ語で「ソンナムプラ」と呼びます。参拝者は、用意された小さな銀色の器(カン)でジャスミンなどの花を浮かべた聖水をすくい、自分の生まれた曜日の仏像に優しく水をかけます。
この水は祝福と浄化の力を宿すとされており、過去1年の厄や過ちを洗い流し、新年の無病息災や幸福を祈願する(徳を積む)という意味合いがあります。
寺院へのタンブンのため、会場のあちこちには竹串にお札を挟んで土台に刺した「トーン・パーパー(お布施の木)」と呼ばれる色鮮やかな飾りが立てられ、お寺への寄付も絶え間なく行われていました。
裏手に回るとまるでバーベキューパーティーのように人々が集まって肉を焼いてます。炭火で焼かれている肉が、並んだ人に次々と振る舞っていく様子が爽快でした。
寺院の裏手は前回の記事でも紹介したとおりナーガの像があるのですが、その周辺が見事に屋台村のようになっていました。まさにタイで見たローカルマーケットの様相。マンゴーにドリアン、タイティーの屋台、食材を売っている屋台はわかるのですが、なんと「タイの宝くじ」を売っているお店もあってびっくり。
何店舗もある屋台に目移りしながら、いろいろな物を食べました。
屋台村の端にはステージがあり、そこには人々が集まってタイ語の楽曲に合わせて踊っていて、楽しくなって一緒に身体を揺らしていました。ダンス会場には水鉄砲を持った人たちも集まり、水を掛けたり掛けられたり。それを見ているとどこからか水が降ってきて、筆者もしっかり濡らされました。会場は爆音ミュージックとともに笑顔と熱気が渦巻いていました。
もちろん、屋台で提供されるタイ料理も妥協なしの本格派です。
ワット・パクナム日本別院は、千葉県・茨城県地域に住むタイ系居住者たちの集まる精神的な拠り所となっているそうです。この「ソンクラーン(タイ旧正月)」だけでなく11月の「ロイクラトン(灯籠流し)」などの主要行事には、タイ人と日本人が数千人規模で集結します。
その他、毎月第1、第3日曜日にはフリーマーケットが開催されています。日本でも味わえるローカルなタイの雰囲気を、千葉の田舎へ足を延ばして体験してみてください。
■ワットパクナム日本別院
住所:千葉県成田市中野294-1
営業時間:8:00~17:00(※イベント時は異なる場合があります)
定休日:年中無休
URL:http://www.watpaknamjapan.com/