• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【ベトナム】旧暦1日、15日がチャンス!ベトナム人の日常に触れてみる(参拝編)

土佐谷 由美

土佐谷 由美

ベトナム特派員

更新日
2026年5月2日
公開日
2026年5月2日

人気の観光地にもいいけれど、せっかくなので現地の人たちの暮らしにも少し触れてみたい。その国が好きになればなるほど、そう思うのではないでしょうか。ベトナム人の特徴は、家族祖先を大切にすること。特に旧暦の1日、15日は神社仏閣に参拝する人たちが多く、日常を垣間見ることのできる絶好のチャンスです。

AD

ベトナムにおける神社と寺の違い

ベトナムは国民の80%が仏教徒と言われる仏教大国。ベトナムに親近感を持つ日本が多いのは、そういったところから来るのかもしれません。ベトナム語には神社、仏閣を表す単語をご紹介します。

<ベトナム語の呼び名>
Đền(デン):歴史上の重要人物を祀った場所。三国志に出てきそうな英雄の像が安置されている。日本の神社に近い。
Chùa(チュア):仏教の修行や説法を行う場所。日本のお寺にあたる。お堂の中に仏像がある。

ガイドブックでは、どちらも“寺”と訳されることが多いため、日本人にとっては、わかりにくいかもしれませんね。日本人にとっての神社仏閣は、冠婚葬祭や年中行事など、特別な時に訪れる場所のイメージがありますが、ベトナム人にとってお詣りすることは生活の一部。そのため、ちょっとした滞在期間でも、日常生活を知ることができると思います。

ベトナムには、神社仏閣が至る所にありますので、人気の観光スポット旧市街でも、ベトナム人の信仰心に触れることはできますが、今回は喧騒から離れた湖畔のお寺、西湖府に向かいます。

西湖府を訪ねて

ここは西湖府。17世紀初め頃に建立されたベトナムの民間信仰“聖母道”の女神、柳杏聖母を祀る神社です。1947年フランス軍により1度は焼失、1957年に修復され、1996年に国の歴史文化遺産に指定、聖母信仰の三大聖地のひとつです。ベトナム人にとっては有名な場所ですが、私自身、ここで観光客に出会ったことは、ほとんどありません。
目の前にはハノイ最大の湖、西湖が広がり、見晴らし抜群のロケーションです。対岸には、お買い物で有名なロッテマートや夜景が美しい展望台を有するロッテセンターが見えます。このあたりは、大通りからも離れているので、バイク音も少なく、欧米人を中心に外国人が多く住む地域でもあるため、少し歩けば、おしゃれなお店が立ち並ぶ、“ハノイらしくないエリア”でもあります。

ベトナム人は参拝に、お供物を持ってきます。自宅から持ってくる人もいますが、参道で購入することもできます。また参道には、全身赤い衣装を身にまとった年配の男性がずらり、店頭に机と椅子を並べ、参拝客が来るのを待っています。看板には、“Viết sớ chữ nho(漢文で嘆願書を書きます)”と書かれており、参拝客の願い事を聞いて、漢字にしたためてくれます。書いてもらった嘆願書を祭壇にお供えしてから燃やすと、その煙が天に届いて神様が願いを叶えてくれると言われています。また手相屋(xem tay)もいます。ベトナム人は、手相や占いが大好き。皆さん“推し”の占い師がいて、事あることに運勢を占ってもらいます。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

参道を歩いていると、店頭にカラフルなプラスチックの桶や鳥かごがたくさん並べてあるお店が目につきます。桶には、どじょうや金魚、貝が入っています。縁日のように、持ち帰って育てるの?初めてここに来た時、私はそう思っていました。でも実はこれも願いことを叶えるための大切なアイテムなのです。

魚や鳥を放すことは、徳を積むことで、良い行いは、やがて自分に返って来ると信じられています。以来、私はここを訪れる度に魚を購入し、目の前の湖に放流しています。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

参道を進むと、建物が並ぶエリアに到着します。「西湖顕跡」と書いてある建物が、日本の神社でいう本殿です。祭壇には参拝者が持ち寄ったお供え物が、あふれんばかりに置かれています。その右手にある建物は「山荘洞」と呼ばれ、商売繁盛を司る上岸聖母が祀られています。それぞれにお詣りした後は、山荘洞の向かいにある炉で、嘆願書や紙のお札を燃やします。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

西湖名物“バイントム”を頂く

参道の食堂に山のように並べられている料理。日本語で“エビの天ぷら”と訳されていることも多い、バイントム(bánh tôm Hồ Tây)です。ハノイのB級グルメ、西湖の名物で、野菜と一緒に酸味の効いたヌックマム(魚醤)ベースのたれにつけて食べます。旧市街からは車で30分程度の距離ですが、旧市街ではあまり見かけることがありません。参拝の前、または参拝後に是非食べて頂きたい一品です。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

いかがでしたでしょうか?

ベトナムの神社仏閣、特に旧暦の1日、15日は若い人たちも多くお詣りに来ていることに驚きますが、神社仏閣が身近で生活の一部であることを感じさせてくれる光景と言えます。

ちなみにベトナムの神社仏閣を訪ねる際の服装やマナーは、日本と同じです。お供物は持参しなくても構いませんが、その場合は、神社仏閣を管理している方へのお心付けとして、幾らかばかり置いてくるのが良いと思います。

日本では神社やお寺へ参拝に行くと、お守りや破魔矢、御朱印などを購入し、おみくじを引くという方も多いと思いますが、ベトナムでは残念ながらそういったものが販売されていません。

旧暦の1日、15日以外は、参拝者が少ない分、参道で商いをする人も少なめ。滞在日が旧暦の1日、15日に当たるようであれば、是非1度、訪れて頂きたい場所です。

西湖府 (Phủ Tây Hồ)
住所 52 P. Đặng Thai Mai, Quảng An, Tây Hồ, Hà Nội
アクセス 旧市街から車で約25分
開門時間 5:00〜18:00
ご利益 家内安全/商売繁盛/縁結び など

トップへ戻る

TOP