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【ロンドン】トラファルガー広場「第4の台座」パブリックアートを見上げて

小野 雅子

小野 雅子

イギリス特派員

更新日
2026年5月6日
公開日
2026年5月7日

ロンドンの主要観光スポットのひとつ、トラファルガー広場。

天高くそびえるネルソン提督像とそれを囲む4頭の黒ライオン像、大きな噴水などはまさにザ・ロンドン!な光景。ナショナルギャラリーやナショナルポートレートギャラリーなど無料の国立美術館もあり、滞在中に訪れる人が多いですよね。

またここには、現代アーティスト作品も展示される「第4の台座」もあります。歴代の偉人像に囲まれた、ちょっと異質なモダンアートを見上げてみましょう!

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フォース・プリンス(第4の台座)とは?

  • ネルソン提督と黒ライオンで有名なスポット
  • 国立美術館「ナショナルギャラリー」

トラファルガー広場の四隅には、本来は銅像のために設置された台座が4つあります。そのうち北西に置かれたのが、フォース・プリンス(Fourth Plinth)、第4の台座。

本来はウィリアム4世の騎馬像が設置されるはずだったものの、資金不足により実現せず・・・なんと何も置かれないまま150年以上もの間、議論が行われたという面白い背景があります。

やがて1998年ロイヤル・ソサエティ・オブ・アーツ(Royal Society of Arts 王立芸術協会)により現代アート作品を展示する構想がまとまり、1999年に第1作が登場しました。

現在展示中「一瞬の千倍」は2026年夏季まで

  • 2026年夏季まで展示「一瞬の千倍」
  • テレサ・マルゴレス作「一瞬の千倍)」

現在展示されている作品は、2024年9月に登場。メキシコ人アーティストのテレサ・マルゴレス(Teresa Margolles)が制作した「Mil Veces un Instante(A Thousand Times in an Instant  一瞬の千倍)」です。

遠目に見ると白いモチーフが並ぶ箱のようですが、じつは726個の石膏マスク。彼女の出身国メキシコの先住民によるアステカ文明の頭骨棚のように、メキシコとイギリスのトランスジェンダーやノンバイナリーなどの人々726人の顔を型取った石膏マスクが陳列されています。

これは侵略や戦争の犠牲者を追悼する意味が込められるとともに、2015年メキシコ・フアレスで殺害された友人、トランスジェンダー女性カルラへのオマージュでもあるという作品。

個々のマスクにはモデルとなった各人の名前が記され、口紅や付けまつげなどメークの跡も残されました。これらが展示期間である2年間にわたり風雨にさらされ劣化していくさまを、社会の片隅に置かれた人々が忘れ去られてしまう状況になぞらえています。

2026年9月に登場する新作は?

前段にてご紹介した作品は、今2026年夏季をもって展示終了。次にこの台座に登場するのは、アメリカ人アーティストによる作品「レディ・イン・ブルー(Lady in Blue)」の予定です。

1990年ニューヨーク・ハーレム生まれの彼女は、絵画・版画・彫刻・縫製などさまざまな媒体を駆使した女性像で注目されているアーティスト。

今回トラファルガー広場の第4の台座に選出されたの作品は、ブロンズとブルーを基調色に用い、現代社会における非白人女性の人間性や力強さを表現したダイナミックな作風だそうです。

新作品の公開は2026年9月と公表されており、こちらも2年間の展示予定。トラファルガー広場の新しいパブリックアート、見上げる日が楽しみですね!

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