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東京都には、大都会だけではなく、魅力にあふれた島々もたくさんあります。多くの島が点在する太平洋の上の東京都の島々は、見落とされがちですが、実は魅力的な観光資源であふれているのをご存知でしょうか。特に人が暮らす11の島々には、多様な風土や歴史、文化、風景、産品など個性豊かな魅力が盛りだくさん。今、そんな魅力をさらに磨き、多くの人に知ってもらおうと島の人たちが積極的に活動しているのです。それが「東京宝島事業」です。その事業の一端を披露するイベント「東京宝島ミュージアム」が六本木ミッドタウンで開催されたので、取材に行ってきました。その模様を前編、後編の二回にわたって紹介します。その後編です。
前編は、神津島と三宅島を紹介しましたが、後編は大島、八丈島のプレゼンテーションを紹介します。前編に劣らず、こちらも多くの魅力が詰まっていました。
三番目に登場した大島。東京の竹芝桟橋から船で105分、調布空港から飛行機なら20分程度と本土から近いのに、大自然に出会えるのが魅力です。活火山の三原山や、日本で唯一の砂漠、まるでバームクーヘンを思わせる地層切断面、サメの大行列など、とにかく「自然がすごいことになっている」とのこと。
なかでもイチ押しは、サンセットパームラインとのこと。大島の北西にある海岸線の道で、夕日が水平線に落ちるまでの時間は、島民でも毎日感動するほどの景色だそうです。これをさらに楽しめるアイデアも紹介されました。今後がますます楽しみなスポットです。
最後は、八丈島。羽田空港からわずか55分なのに、常春といわれる温暖な気候が特徴の島です。手つかずの壮大な自然が広がります。
また、よく降る雨と豊かな光のおかげで虹が出ることが多いのも特徴です。そのため「虹の島」と呼ばれていたりもします。
島民が打ち出すのも「七色の魅力に輝く島」です。実際、360度パノラマの絶景に包まれる八丈富士、海抜94mの高台にある温泉の素晴らしい眺望と癒しを堪能できる「みはらしの湯」などがあります。壮大な自然の中にいるだけで心が洗われ、「自分本来の色」に出会える気がしてきます。
忙しい日常に自分を忘れそうになったら、「七色八丈」へ行ってみましょう。
今回のイベントには、都内で事業を行うさまざまな人も集まっていました。島民が抱える課題に、参加者が解決策を提示する場面も。有効なビジネスマッチングの場にもなっていたようです。
参加者の一人、都内で自治関係の法人に勤務する参加者は「島の魅力を島民から直接聞ける場は珍しいのでよかった。さらに島民が魅力を高めるうえで課題となっていることを発表し、それに対して解決策がどんどん提示されるのも面白い」と興味深く話していました。ここから生まれる新たな展開も楽しみです。