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北海道の西端、積丹(しゃこたん)半島を囲む日本海の色は「シャコタンブルー」と呼ばれ、海の色に魅了されるフォトジェニックなスポットです。北海道随一ともいわれる美しい海を楽しめる、札幌からの1日ドライブにもぴったりの北海道積丹町・神威岬を紹介します。
北海道の西部、後志(しりべし)エリアのなかでも西端に位置し、積丹半島にある神威岬は、夏を中心に美しい海の色が人気の観光スポットです。
日本海に突き出た神威岬は、駐車場から約7分歩いたところにある「女人禁制の門」(海の難所だった神威岬は、その昔、女人禁制だったそう)を通り、岬の先端まで歩くことができます。
岬の先端までは、遊歩道「チャレンカの小道」が整備され、比較的歩きやすい片道約800メートル(約30分)のコースになっています。
遊歩道を歩いていると、あちこちに季節の花が。
ピンクのエゾカワラナデシコや青や紫のツリガネニンジンのほか、初夏(6~7月)にかけては、ユリによく似た「エゾカンゾウ」や、「ハマナス」が咲き乱れます。
8月に入ると、ハマナスは花に代わって赤く色付いた無数のかわいい実をつけています。
岬の先端にたどり着いた先に広がるのは、「シャコタンブルー」と神威岬のシンボルでもある神威岩、そしてどこまでも続く水平線! 視界300度の見渡す限りの日本海と水平線を前に、地球の丸さも実感できます。
夏は水の透明度が増し、海の青さは場所によって幾重にもグラデーションをつくり出します。それこそが「シャコタンブルー」と呼ばれる所以です。ときおり滑空する白いウミネコとシャコタンブルーのコントラストも、きっと印象深い光景になることでしょう。
振り返ると、約30分かけて歩いてきた「チャレンカの小道」。シャコタンブルーの美しさに加え、歩いた道のりを目の当たりにすると、達成感と清々しさはひとしおです。
ニセコ積丹小樽国定公園の一部でもある神威岬は、変化に富んだ地形も魅力です。積丹半島周辺には、「水無しの立岩」(写真中央)など、名前がついている奇岩がいくつもあり、その景観は見飽きることがありません。
歩いていると、美しいシャコタンブルーの海とダイナミックに切り立った崖の景観に目を奪われますが、遊歩道のすぐ脇にも、このエリアならでは光景があります。
赤紫がかった火山岩岩石や、その合間に見られる多肉植物「コモチイワレンゲ」。海とは違った“自然”を感じます。
岬の先端近くには、砂岩とシルト岩の積み重なった層を目にすることができます。
南国を思わせるシャコタンブルーの海とは一転、砂岩とシルト岩の砂岩礫岩層は、まるでシルクロードなどの異国を思わせる雰囲気。
「チャレンカの小道」は、子どもから大人まで楽しめる整備された遊歩道ですが、アップダウンがあるので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。また、札幌などと比べ、風が強いことや気温が低めなことがあるので、服装にも注意が必要です。
なお、神威岬入口ゲートは、時期や時間、悪天候によって開門時間が異なったり閉鎖される場合があるので(冬期閉鎖)、積丹観光協会の公式サイト等で確認してから訪れるとよいでしょう。
<アクセス>
札幌中心部より神威岬までは、札樽自動車道、後志自動車道(余市IC下車)経由、道道229号で約80分。札幌駅前ターミナルより、北海道中央バス「高速しゃこたん号」で約3時間15分(夏期のみ運行)。
コバルトブルーやエメラルドグリーンの大海原が広がる神威岬、いかがでしたでしょうか。フォトジェニックなシャコタンブルーを眺めに、神威岬へでかけてみませんか。