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もう間もなく2025年。年の初めから縁起を担ぎ、おめでたい気分で心身ともにリフレッシュしたいですよね。そんなときにおすすめしたいのが「七福神めぐり」。1年の幸福や無病息災、商売繁盛などを願って7柱の神を祀る寺社へ巡拝し、ひとつの色紙に御朱印を頂きます。神様や仏様とつながれるだけでなく、寺社をゆっくりめぐりながら町歩きも同時に楽しめるのが魅力。今回は東京都内でおすすめの七福神めぐりをご紹介します。
室町時代の経文に書かれた、信仰を守ることで七難が去って七福が訪れる「七難即滅・七福即生」の考えに由来する七福神信仰※。人間の願い求めるすべての福を具体化したとされる七福神は、紆余曲折を経て、現在は「恵比寿」「大黒天」「毘沙門天」「弁財天」「布袋尊」「寿老人」「福禄寿」の7つの神様のことを指しています。江戸時代中期には、お正月に1年の福徳を願って七福神を祀る寺社への巡拝がブームになったそう。※諸説あり
それぞれの神様がどんな福をもたらしてくれるのか、以下を参考に、ざっくり頭に入れておくと七福神めぐりがもっと楽しくなるはず!
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恵比寿:商売繁盛、大漁豊作、航海安全
大黒天:五穀豊穣、商売繁盛、財運上昇
毘沙門天:合格祈願、大願成就、勝負運上昇
弁財天:諸芸上達、財運上昇
布袋尊:家庭円満、子宝祈願、無病息災
寿老人:延命長寿、身体健康、病気平癒
福禄寿:延命長寿、財運招福、子孫繁栄
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七福神めぐりに難しいルールは一切なし。自宅の近くや歩いてみたい町、気になる寺社が含まれる七福神などからはじめてみてください。めぐる順番も決まりはありませんが、起点と終点になる駅を決めておくと効率的。基本的にはお正月の松の日(1月1日〜7日または15日まで)までにするとよい、とされています。七福神像のご開帳や御朱印の頒布も1月1日〜7日としている七福神が多いので、まずはお正月の初詣としてトライしてみるといいと思います。お正月期間に間に合わなかったという人も大丈夫。七福神によっては通年で開催しているところもあります。また1日にすべての寺社を回れない場合は、数日に分けてめぐっても問題ありません!
難しいルールはない七福神めぐりですが、ひとつだけ守るべきことがあります。それは色紙に七福神の御朱印を集める前に、必ずきちんとお参りすること。もともと御朱印はお寺で納経をしたときに、その証として授与されるものです。スタンプラリーの気分で色紙に御朱印を素早く集めるのではなく、それぞれの寺社の七福神に1年の幸福をしっかりお願いしましょう。また七福神だけでなく、御本尊や御祭神にごあいさつすることも忘れずに!
神様・仏様の参拝が済んだらいざ、御朱印を頂きます。七福神の場合、多くの寺社で色紙の用意があるので、最初に訪れた寺社の寺務所や社務所で「七福神めぐりの色紙を頂けますか」と伝えてみてください。色紙の形式は七福神によって実にさまざま。通常の御朱印のように墨書と朱印が頂ける場合や、七福神名は色紙に印刷されていて朱印のみ自分で押す場合、七福神のイラストが朱印になっている場合など…… 毎年めぐって違いを楽しんでみるのもいいですね。
近場からはじめたい七福神めぐり。東京都の場合は、20を超える七福神があります。どこも特徴的なので、すべてコンプリートしたくなるはず。あえてひとつ、2025年におすすめするなら、浅草名所七福神はいかがでしょうか。福禄寿と寿老人が2社ずつあり、東京で一番多い9寺社をめぐります。9が数字のなかで最大で究極であること、「鳩」という漢字にも使われるように“集まる”という縁起のよい意味を持つ故事に由来して9寺社をめぐる七福神になったそうです。たくさんめぐるとそれだけ多くの願いをかなえてもらえそうですよね。
浅草名所七福神は、浅草エリアをぐるりと回るルート。浅草駅を出て、浅草寺の総門、雷門をくぐりスタートします。浅草は東京を代表する観光地ですが、近くに住んでいると意外とゆっくり歩くことも少ないのではないでしょうか。東京の魅力を再発見するにはぴったりの七福神です。
めぐる9つの寺社はどこも魅力的。浅草の顔、浅草寺には漆黒に金の柄があしらわれた縁起のよさそうな大黒天が祀られています。酉の市で有名な鷲神社では、端正な顔立ちの寿老人はもちろん、顔をなでて御利益を頂く「なでおかめ」も見逃せません。ほかにも江戸幕府公認の遊郭があったエリアに建つ吉原神社では、七福神唯一の女性神・弁財天などの女神が祀られています。
寺社が多い分、移動距離が長く時間もかかる浅草名所七福神。事前に寺社の位置を確認したり、休憩する場所を決めておくと安心です。
■浅草名所七福神の寺社と祀られる七福神
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矢先稲荷神社:福禄寿
鷲神社:寿老人
吉原神社:弁財天
石浜神社:寿老神
不動院:布袋尊
今戸神社:福禄寿
待乳山聖天:毘沙門天
浅草神社:恵比寿
浅草寺:大黒天
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浅草名所七福神をおすすめするもうひとつの理由は、通年開催しているということ。お正月だけでなく時期をずらして参拝できるのもうれしいポイントです。
歩き疲れたらカフェでほっとひと息。おすすめは、南千住駅から徒歩約8分のカフェ・バッハ。ハンドピックで厳選した豆を使う分だけ焙煎し、新鮮でおいしいコーヒーがいただけます。バッハの絵が描かれた外観が特徴です。
■ カフェ・バッハ
・URL: https://www.bach-kaffee.co.jp/
冬の澄んだ空気を吸いながらたくさん歩いて、2025年がよい年になるようお願いしに行きましょう。『御朱印でめぐる東京の七福神』では浅草名所七福神のほか、魅力的な東京の23七福神(全116寺社)を掲載。また地球の歩き方御朱印シリーズでは、日本全国で頂けるさまざまな御朱印を紹介しています。2025年の初詣の参考にもぜひしてみてください。
31 御朱印でめぐる東京の七福神
御朱印
2020/12/14発売東京にある七福神から厳選した、おすすめの七福神めぐりと御朱印を紹介。ビギナーに優しく、ツウも納得の一冊
東京にある七福神から厳選した、おすすめの七福神めぐりと御朱印を紹介。ビギナーに優しく、ツウも納得の一冊