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国や首都、奇岩や島など、世界について学ぶことができると好評の地球の歩き方【旅の図鑑シリーズ】に、第7弾が登場! 新たな1冊は、116の国と地域の名物料理、スイーツ、ドリンクを紹介する『世界のグルメ図鑑』です。今回はそのなかから、アジア、欧州、アメリカ、アフリカ、オセアニアの各エリアを代表して5ヵ国をご紹介しましょう。
日本では「カレー」とひとくくりにされがちなインド料理ですが、広大な国土にたくさんの民族が共存するだけに、それぞれの地域で独特な料理が食べられています。大きく分けると、北インドではチャパーティーなどのパン・ダール(ひきわり豆のスープ)・サブジー(野菜の炒め煮)を盛り合わせた「ターリー」、南インドではご飯・ラッサム(タマリンドの酸味がきいたスープ)・サーンバール(豆と野菜の煮込み)などを組み合わせた「ミールス」が定番。なお、日本のインド料理店には必ずあるナーンですが、インドではあまり一般的ではありません。
肥沃な大地と海の幸に恵まれ食材が豊富なギリシャでは、新鮮な素材そのものの味を生かした料理が主流です。味付けはオリーブオイル、トマトソース、レモン、ハーブ、塩と比較的シンプル。なかでも “長寿の島” とも呼ばれるクレタ島では、オリーブオイルを多用するのが特徴で、その消費量は年間ひとり当たり34リットルにも及ぶほど。近年では、オレイン酸やポリフェノールを多く含むオリーブオイルをはじめ、魚介・野菜・豆・穀物を中心とした地中海式の食事スタイルと、健康・ダイエット法との関係が研究され、世界から注目を集めています。
西は太平洋に面し、東にはアンデス高原が広がるペルーでは、海の幸も山の幸も豊富。さらに、世界各国からの移民がもたらした料理の影響を受け、独自の食文化が形成されています。例えば、国民食のようにどの地方でも食べられるロモ・サルタードは、醤油で味付けした肉野菜炒め。また魚介と野菜のマリネ、セビチェもペルーを代表する料理のひとつです。近年ではワールドトラベルアワードの “世界で最も美食が楽しめる国” 部門で最優秀賞を獲得するなど、特に欧米諸国で人気となり、日系移民が生み出した「ニッケイ料理」も注目を浴びています。
シバの女王とソロモン王の伝説でも知られる、アフリカ東部に位置するエチオピア。アフリカでは唯一植民化されたことのない国で、今も独特の食文化が受け継がれています。主食はテフ(イネ科の植物)の粉を発酵させて蒸し焼きにした、インジェラと呼ばれる酸味のある薄焼きパン。大皿に敷いてその上におかずをのせ、手でちぎりながら皆で分け合って食べるのが一般的です。またコーヒー発祥の地といわれるエチオピアでは、日本の茶道のようにコーヒーを淹れて客人をもてなす、「カリモオン」と呼ばれる伝統的なセレモニーが今も行われています。
太平洋のミクロネシアに位置し、ダイビングスポットとしても人気のパラオでは、肉よりも魚がよく食卓に上ります。その調理法は、バナナの葉に包んで蒸し焼きにする伝統的な方法から、煮込み、刺身などバラエティ豊か。主食はゆでたタロイモのほか、ご飯もよく食べられます。また30年間にわたって日本の支配下にあったため、日本料理も浸透しており、今でもサシミ、ショウユ、コロケ(かき揚げ)、ムスビ(ご飯と具をひとつに固めたもの)など日本語が使われています。ちなみにパラオ語で「おいしい」は「アジ・ダイジョーブ」と言います!
ご紹介した5ヵ国のほかに、全部で116の国と地域の名物料理、スイーツ、ドリンクを集めて解説した『世界のグルメ図鑑』が、地球の歩き方【旅の図鑑シリーズ】から新登場! 本場の味を知り尽くした各国のナビゲーターが選ぶとっておきグルメのほか、長年世界中を旅した「地球の歩き方」だからこそ書ける食にまつわる雑学も満載。また、日本で本場の味が体験できるレストランや、自宅で手軽に作れるレシピも掲載しています。
海外へ出かけるのが難しい今、日本で本場の味を体験して海外旅行気分を味わったり、将来の旅行に備えて予習してみてはいかがでしょうか。楽しく世界の食文化を学ぶのにぴったりの1冊です。
W07 世界のグルメ図鑑
116の国と地域の名物料理を食の雑学とともに解説 本場の味を日本で体験できるレストランガイド付き!
旅の図鑑
2021/07/26発売世界はおいしいモノにあふれている! 世界中を旅して食べ歩いた「地球の歩き方」編集部が、116の国と地域の「名物料理」や「スイーツ」「ドリンク」を集めました。
世界はおいしいモノにあふれている! 世界中を旅して食べ歩いた「地球の歩き方」編集部が、116の国と地域の「名物料理」や「スイーツ」「ドリンク」を集めました。
写真:©iStock
※当記事は、2021年7月2日現在のものです
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