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今年もいよいよ残すところあと二ヶ月を切り、ウィーンの街中は早くもクリスマスデコレーションが見られる美しいシーズンになりました。去年は中止され寂しいクリスマスとなった「Weihnachtsmarkt(ヴァイナハツマルクト)」クリスマスマーケットの今年の開催日は決まってはいるものの、コロナ禍で直前にキャンセルされる可能性もあり、未確定の状態です。今年こそは冬の風物詩のないクリスマスにならないよう、ウィーンの人々は望みを託しています。さて11月と言えばウィーンではガチョウのローストのシーズンになり、まだまだ食欲の秋は続いています。寒さが増してきたこの時期も開いているウィーンの台所、ナッシュマルクトの様子を、ウィーン在住の筆者がお伝えします。
コロナ禍の始めの頃は閉鎖していたナッシュマルクトも再開して1年以上が経ち、夏の旅行者の増加とともに、食べ歩きや散歩を楽しむ人々の姿が戻ってきました。
去年のロックダウン中は閑散としていたナッシュマルクトには賑わいが戻ってきましたが、平日の午前中は比較的空いているのでゆったりと見て回るのにお勧めです。新型コロナウィルス対策ルールの緩い屋外市場では、マスクの着用は自由で人それぞれ。地元民も旅行者もほぼノーマスクで、マスク着用者の姿の方が目立つのはウィーンではよくある光景です。
ナッシュマルクトはウィーンでも最大級の市場と言われているだけあり、観光地化されたイメージがありますが、利用客は旅行者のみならず、ウィーンに住む地元民も少なくありません。特に市場の所々にある立ち飲みスタンドやビストロはウィーンの老若男女に人気で、コロナ禍以前は朝から晩まで賑わっていました。
朝の時間帯は地元民が新鮮な野菜や果物を買う姿が目立つナッシュマルクト。お店の人のノーマスク姿もコロナ禍を忘れさせます。
オーストリアは海に面していないため、日本のように日々の食卓に美味しい魚が並べられることが稀です。毎日近隣諸国から運ばれてくる新鮮な魚介類を売る店は、地元民にとっては貴重な存在。
ナッシュマルクトには食品だけではなく、様々なお土産も売っています。オーストリアらしい可愛い雑貨に食器、衣料品まで揃った店が多々あるので、わざわざ別の場所にまで出向かなくてもここナッシュマルクトでお気に入りの品が見つかること間違いなし。食べ歩きと土産屋巡りで一石二鳥です。
ドイツ語方言で「お嬢さん」を意味するディアンドルの子供用は旅行者に大人気。かさばらずに持ち歩きも簡単なお手頃価格の子供用ディアンドルは、オーストリア土産にピッタリ!奥には男の子用のズボンもあります。
ウィーン市内の至る所で着用が義務付けられているFFP2マスクは、スーパーでは50セント前後、お土産ショップだと1ユーロ前後で売られています。特にお土産ショップのマスクは柄や模様も様々で、ユニークな一枚が見つかること間違いなし。オーストリアにちなんだ色や柄はお勧めです。
インターナショナルな品に出会えるナッシュマルクトでは、特にオリエンタルな店も多く、ウィーンにいながら旅行気分を味わうことができます。Made in オーストリアに限らず、多国籍のお土産もまたひと味違って人気。
記念日に何か特別な料理を作りたい時はもちろん、コロナ禍に流行りだした家飲み用にも大活躍の珍しい食材は、気分を盛り上げること間違いなし。ナッシュマルクトにある食料品店ではどんなものでも揃います。
普段は作らない料理に挑戦したいけれど足りない食材がある時等は、ナッシュマルクトで探せばすぐに見つかります。その一つが香辛料。見つからないものはないと言っても過言ではない品揃えに、地元民も大助かり。日本ではなかなか手に入らないものもたくさんあるので、珍しいお土産を探すのが楽しくなります。
簡単に食事を済ませたい時や、歩き疲れた時に体力を充電するのにお勧めなのが中東のスナック「ファラフェル」を挟んだサンドイッチやケバブ、そして濃厚な蜂蜜が染み込んだスイーツ「バクラヴァ」。味見をさせてくれるので、色々な店をはしごして食べ比べるのもいいですね。
オーストリア国内の新コロナウィルス感染者数は一時減少傾向にあったものの、現在また増加しています。それなのに至る所で目にするノーマスク姿は日本人としては理解に苦しみますが、所変われば品変わるで、これがヨーロッパ。まだまだ期待と不安が入り混じるコロナ禍、各国でワクチンの3回目接種も始まっておりその効果が気になるところです。
ナッシュマルクトがあるKettenbrückengasse(ケッテンブリュッケンガッセ)駅前では、土曜日には蚤の市も開催されているので、掘り出し物探しと食べ歩きを合わせてウィーン観光を楽しめます!
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2025/03/06発売音楽と歴史の町ウィーンを中心にザルツブルク、インスブルックなど主な町をくまなく取材。オーストリア旅行必携のガイドブック。
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※当記事は、2021年11月1日現在のものです
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