キーワードで検索
ヨーロッパとアジアを分かつボスポラス海峡。イスタンブールの歴史地区をはじめとする見どころの多くはヨーロッパ側に集中していますが、近年はアジア側にもトルコ最大のジャーミィ(イスラーム寺院)やトルコで最も高い塔が建設されるなど、話題のスポットが次々と登場しています。ボスポラス海峡をわたって注目のエリア、チャムルジャを訪れてみましょう。
ヨーロッパ側からアジア側を眺めると、6本のミナーレ(尖塔)をもつ建物が目に入ってきます。これが6万3000人を収容するトルコ最大のジャーミィ、チャムルジャ・ジャーミィです。2019年に完成したばかりですが、その姿は歴史地区にあるスルタンアフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)やスュレイマニエ・ジャーミィによく似た伝統建築を踏襲しており、大きいだけでなく、調和と繊細さを感じさせる寺院になっています。内部は白を基調としながらも、天井や壁の所々にアラベスク紋様やイスラーム書道による装飾が施され、新しくも見応えたっぷり。
敷地内にはジャーミィのほか、アートギャラリーや会議場などもあり、2022年4月にはイスラーム文明博物館という新たな博物館もオープンしました。トプカプ宮殿やイスタンブール考古学博物館などの収蔵品のなかからイスラームを代表する美術品を厳選して展示しており、7世紀から19世紀までの約1200年にわたるイスラーム文明の歴史をたどれるようになっています。
施設名:チャムルジャ・ジャーミィÇamlıca Camii
住所:Ferah Mah. Ferah Yolu Sok. No:87, Üsküdar/İstanbul
営業時間:随時(礼拝時は入場不可)
休日:無休
料金:無料
アクセス:地下鉄M5のクスックル駅Kısıklıからバス14Fに乗り換え約10分、ビュユック・チャムルジャ・ジャーミィBüyük Çamlıca Camii停留所下車。
チャムルジャ・ジャーミィと並んでアジア側のスカイラインでひときわ目立つシルエットを描いているのがチャムルジャ・タワー。ジャーミィと同じチャムルジャの名を冠していますが場所は少し離れており、車で10分ほどかかります。塔はテレビ・ラジオの電波塔として建てられたもので、2021年に完成したばかり。高さ393.5mはトルコの塔として最も高く、約150mの高さにある33階と34階は展望デッキになっています。ガラス越しに隣の丘に建つチャムルジャ・ジャーミィやボスポラス海峡の先に広がるヨーロッパ側など、イスタンブールの眺望が360度展開!さらに上層の39階と40階は展望カフェ・レストランになっており、より高い場所からの景色を眺めながら食事が楽しめます。
施設名:チャムルジャ・クレスィÇamlıca Kulesi
住所:Küçük Çamlıca Mah. Çilehane Cad. Oyma Sok. No:1, Üsküdar/İstanbul
営業時間:10:00〜22:00
休日:無休
料金:200TL(外国人)
アクセス:地下鉄M5のクスックル駅Kısıklı下車、徒歩約25分。
URL:https://www.camlicakule.istanbul
チャムルジャ・タワーのすぐ近くには、オスマン帝国時代の伝統的な様式で建てられたカフェ・レストラン、キュチュック・チャムルジャ・キョシュキュがあります。テラス席はチャムルジャ・タワーほどの高さはありませんが、丘の上に建っているので見晴らしはすばらしく、のんびりと景色を見ながら過ごすには絶好の場所といえます。店内は伝統的な装飾が施されており、雰囲気は抜群。屋内にも関わらず噴水があり、涼しさが演出されています。景色を楽しむテラス席か、内部装飾が美しい屋内か、どちらもおすすめなので、どこに座るか迷ってしまうかも。
店舗名:ベルトゥル・キュチュック・チャムルジャ・キョシュキュBELTUR Küçük Çamlıca Köşkü
住所:Küçük Çamlıca Mah. Validebağ Korusu, Üsküdar/İstanbul
営業時間:9:00〜23:00
休日:無休
アクセス:地下鉄M5のクスックル駅Kısıklı下車、徒歩約25分。
URL:https://beltur.istanbul/
イスタンブールにはトプカプ宮殿など壮麗な建築物や見どころがめじろ押し。エーゲ海、地中海沿岸のリゾートには世界中からバカンス客が押し寄せる。緑があふれる黒海沿岸、絶景の奇岩群カッパドキアを擁する中部アナトリア、多くの遺跡が残る東部アナトリア。さまざまな魅力があふれるトルコの魅力を満喫する旅行ガイド
E03 地球の歩き方 イスタンブールとトルコの大地 2019~2020
Eシリーズ(中近東 アフリカ) 地球の歩き方 海外
2019/08/07発売ヨーロッパとアジアの架け橋・イスタンブールの壮麗な建築物。母なる大地・アナトリアの大自然と古代遺跡。トルコを旅するガイド
ヨーロッパとアジアの架け橋・イスタンブールの壮麗な建築物。母なる大地・アナトリアの大自然と古代遺跡。トルコを旅するガイド
※当記事は、2022年5月17日現在のものです
TEXT、PHOTO: 『地球の歩き方ガイドブック E03 イスタンブールとトルコの大地』編集担当 どんぐり・はうす 平田功、写真協力: 岩間幸司
取材協力: トルコ共和国大使館・文化広報参事官室
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記を参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html