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現在流通しているパスポートはIC旅券と呼ばれ、IC(集積回路)を搭載し、国籍や名前、生年月日など旅券面の身分事項のほか、所持人の顔写真を電磁的に記録していることが大きな特徴だ。冊子中央にICチップ及び通信を行うためのアンテナを格納したカードが組み込まれている。日本のパスポートは世界でも"最強クラス"と言われており、193か国への入国が可能と世界でも最多のアクセス可能数を誇っている。ここでは、23年3月の制度改定以後のパスポート申請、受取までの流れをおさらいしよう。
目次
(1)一般旅券発給申請書……1通
各都道府県のパスポート申請窓口で入手可能。5年用と10年用は申請書が異なるので要注意。申請書は予めダウンロードして記入・印刷して窓口に持ち込むことも可能だ(申請書ダウンロードURL https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/download/top.html)
※18歳未満は、5年有効なパスポートしか申請できない。
(2)戸籍謄本……1通
申請日前6か月以内に発行されたもの。発行は、本籍地の市区町村の役所で行う。代理人申請や郵送での取り寄せも可能。23年3月の制度改定に伴って戸籍抄本では受付ができなくなった。
(3)住民票の写し……1通
住民登録をしていない単身赴任先や就学先等の都道府県で申請する方。(都道府県で対応が違うため、自治体のパスポートセンターの情報を確認しよう)ただし、住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」と表記)で確認可能な方は、原則として住民票は不要。
(4)写真……1枚
申請日前6か月以内に撮影したもの。サイズはタテ45mm×ヨコ35mm。顔のタテの長さは写真タテ(45mm)の70〜80%(34±2mm)。正面、無帽、無背景。カラー、白黒どちらでも可。
※裏面に申請者の氏名を記入すること。
(5)身元確認書類(下記のリストを参照)
運転免許証など(A)の場合は1点
(A)が無い場合は、健康保険証など(B)を2点
または、(B)を1点と学生証など写真が添付された証明書(C)を1点
上記はすべてコピーは不可で、原本を提示する。
(A)運転免許証 / 船員手帳 / マイナンバーカード(通知カードは不可)
(B)健康保険証 / 国民健康保険証 / 船員保険証 / 共済組合員証 / 国民年金証書(手帳) / 厚生年金証書 / 共済年金証書 / 恩給証書 / 実印と印鑑登録証明書など
(C)写真が添付されている証明書(会社発行の身分証明書・学生証・公的機関が発行した資格証明書)など
※上記は国内で申請する場合の内容。
※上記リストの身分証明書については、基本的にどこでも認められるものだが、自治体によって内容が異なることもあるので、各都道府県の旅券課で確認すること。
【参考リンク】 外務省「パスポート A to Z」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/index.html
上に掲げられている書類を全部そろえて、住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口で申請するが、以下の点に注意して申請しよう。パスポートは申請から受領までに、通常1週間~10日程度かかるので、旅程スケジュールから余裕を持って申請したい。
頭(顔)は頭頂から顎までが34±2mmと大きさが細かく規定されている点に注意だ。メガネはかけていてもよいが、レンズに光が反射していないこと。サングラスやマスク及び前髪などで顔が確認しにくいもの、ヘアバンドなどで頭髪をおおっているものは不可。パスポートセンターにはたいてい最適な写真機がおいてあるので、当日でも写真はすぐに準備可能だ。
申請書に書いたサインがそのままパスポートに転写されるので、間違えないようにしたい。サインは、日本語でもローマ字でもよいが、2度と書けないようなサインをすると後で大変なことになる。なお、クレジットカード使用時にするサインは、パスポートと同じであることが原則。
海外では年齢に関係なく、ひとり1冊パスポートが必要だ。申請書の「法定代理人署名欄」には父母、または後見人が署名をして申請する。15歳から18歳未満の人が本人申請する場合、親権者の同意書の提出が必要になる求められる。
旅券申請は本人以外の代理人でも手続きすることができる(紛失や盗難、刑罰関係に該当する場合は本人のみ)。旅券申請の代理を認められるのは配偶者、2親等の親族、旅行業者のほか、申請者が指定した人でもよい。また、代理人が申請する場合でも、申請書にある「所持人自署欄」と「申請者出頭免除申出書」には本人の署名が必要。代理人の運転免許証、健康保険証などの本人確認書類1通が必要になるので忘れずに持参を。
23年3月よりパスポートの更新の申請がオンラインでできるようになった。これまで申請時、受領時の2回パスポートセンターに行かなければならなかったが、マイナンバーカードを持っていて、マイナポータルが使える方なら受領時のみ窓口に出向くだけでパスポートを更新することが可能になった。
オンライン更新に必要なものは以下の通り。
①有効期間が1年以内になったパスポートまたは、ビザのスタンプの余白が3ページ以下のパスポート
②マイナンバーカード
③マイナポータルアプリが使用可能なスマホ
(アプリのダウンロードでマイナポータルと入れ検索する)
このアプリから申請手続きをすると、パスポートの交付予定日が送られてくるので、必ず6か月以内に自治体の申請窓口で受領する。(制度改定によって6か月以内に受け取りにいかなかった場合、次回の申請費用が6000円も上乗せされてしまうので、注意しよう)次ページでは受領と切り替え申請についてを取り上げる。