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昼も夜も、食事がずっとレストランばかりだと、胃にも財布にも負担がかかってきます。そこで軽めから重め、ジャンクからしっかりした料理まで、そのときの気分とお腹の空き具合に合わせたフランスの定番のランチを紹介します。
食事をする場所と聞いて最初に思いつくのがレストランやカフェ。夜は高めの値段設定をしている店舗でも、お昼はリーズナブルにしているところは多いです。お店でまずチェックすべきは「Plat du jour(プラ・デュ・ジュール)」と呼ばれる日替わりメニューです。
メインディッシュとなる料理がひと皿だけ運ばれてくるもので、前菜やデザートは頼まず、プラ・デュ・ジュールだけ(もしくはメニューに載っているいつもの料理からメインだけ)を頼んでさっとランチを済ます人も多いです。プラ・デュ・ジュールは、メニューに載っている(ア・ラ・カルト)の品を頼むよりも、手頃な値段(€10台)と内容になっていることが多いです。ちなみにフランスのレストランではパンは無料です。おかわりもできます。
プラ・デュ・ジュールは、すでにメニューに書かれている場合と、黒板などに書かれている場合、または店員さんがメニューを持ってきたときに口頭で伝えてくれる場合があります。
「Menu(ムニュ)」と呼ばれるセットメニューも、多くの場合、お昼の方が安く設定されています。メインだけの日替わり料理のプラ・デュ・ジュールと比べて、ムニュは「前菜+メイン+デザート」と3品コースが基本です。お店によっては3品のほかに「前菜+メイン」または「メイン+デザート」と2品だけで頼めるセットを用意していることもあります。そのときのお腹の空き具合でプラ・デュ・ジュール、ムニュどちらを選ぶか決めましょう。
レストランに行くまでもないけれど小腹が空いたなというときは、パン屋さんはいかがでしょうか。さまざまな具材を挟んだサンドイッチやパニーニなどが売られていますし、それらサンドイッチと飲み物、デザートを加えたセットメニューを設定しているところも多いです。
そして、もし野菜不足ならサラダを。パン屋さんのサラダは、購入すると小分けになったバゲットなどを付けてくれます。野菜もとれて、そのお店のバゲットも味見できて2度おいしいです。
最近では、日本で目にする機会も多くなったケバブ屋さん。フランスでは町のあちこちでケバブが販売されていて、すでに国民食となっています。いくつもの肉を串刺しにしてそれを回しながら焼き、そこから機械やナイフで薄く削ぎ落として、ピタやバゲットに挟み提供されます。トルコ語ではケバブですがアラビア語ではシャワルマと呼び、その名称になっている店もあります。
ケバブの定番メニューは、ケバブ・サンドイッチにフライドポテトを添えたもの。ボリュームもあってお腹いっぱいになります。
ケバブを注文する際の店員さんとのやり取りは、どこもほとんど共通しています。まず店内で食べるのか持ち帰りかを確認されたあとに、「ケル ソース?(ソースはどれ?)」と聞かれるので、塗ってほしいソースを答えます。ケチャップやマヨネーズといった私たちでもよく知っているものから、サムライ(マヨネーズとケチャップ、唐辛子ベースの調味料ハリッサを混ぜて作ったソース)など、お店によってはたくさん種類があります。
そのあとに「トマト、サラダ、オニオン?(トマトとサラダとオニオンは入れる?)」と言われるので、「ウイ(はい)」もしくは「ノン(いいえ)」と言いましょう。あとは店員さんが手際よく作ってくれます。
ケバブを扱うレストランはパリ市内に星の数ほどありますが、ケバブとグルメを兼ね備えたお店がレバノン出身のミシュラン星付きシェフ、アラン・ジアーム氏が出すケバブ店「カスティ・シャワルマ&グリル」。レストランとテイクアウトが選べて、レストラン内では高級グルメケバブ(€20前後)を、テイクアウトでは町のケバブ店の持ち帰り価格とほぼ同じような値段(€5.9から)でジアーム氏のケバブを楽しめます。
アジアの味が恋しいなと思ったら中華料理はいかがでしょうか。レストランで食べてもいいのですが、手頃に食べられるのがテイクアウトを主にしている中華料理店です。この種類のお店は、カウンターにガラスのショーケースが出ていて、そこにすでに作り置きした料理が並べてあります。
注文方法は簡単。まず食べたい料理が決まったら、ショーケースの上などにサイズ違いの容器があるので、どのサイズに詰めてほしいかを伝えます。値段はグラムあたりで決まります。そのためどこのお店も店員さんが、これでもかと容器満タンに詰めてきますので、そんなにいらないなと思ったら、自分の好きな量で止めてもらってかまいません(それでもギリギリまで手を止めないことも多いですが)。
春巻きとメイン、飲み物などを組み合わせた、手頃なセットメニューを設定しているところも多いです。
すべて注文し終わったら、店員さんが「ショフェ?(温めますか?)」と聞いてくるので、「ウイ(はい)」「ノン(いいえ)」で答えます。「ウイ」と答えると電子レンジで温めてくれます。
テイクアウト中華も、ケバブ同様にどこで食べても想像の範囲内で味が安定しています。そのため困ったら駆け込むと、ある程度安心して食べられます。店員さんの人柄などでおすすめを探してもいいですね。
監修:地球の歩き方