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人気の地球の歩き方「旅の図鑑」シリーズから、『世界のお菓子図鑑』が登場! 日本でもブームになった話題のスイーツから見て聞いて“びっくり”のおやつまで、113の国と地域、そして日本全国47都道府県のお菓子が大集合。おうちで作れる本場の絶品レシピや世界の味を日本で楽しめるお店も多数掲載しています。お菓子をとおして世界を旅しよう!
異国で愛されているお菓子のなかには一見、食べ物とは思えないようなものも。例えば、ジョージアのトゥクラピは見た目は包装紙または色付きレザーといったところ。が、実はブドウ果汁に小麦粉を混ぜた生地を薄くのばして天日で乾燥させたキャンディのようなもの。ジューシーで甘酸っぱい香りが凝縮されていて、そのままちぎって食べたり、クリームなどを包んで食べたりします。現地では料理にコクを出すために、スープやシチューに入れたりすることも。
さて、このお菓子は何でしょう。ナッツ? それともドライフルーツ? 答えはバオバブの種にカルダモンやクローブ、トウガラシ、バニラなどの香辛料を砂糖に加えてまぶした“キャンディ”。タンザニアでは「ウブユ」、ケニアでは「マブユ」と呼ばれ、東アフリカで多くの人々に愛されています。種独特の酸味とスパイスの辛味、砂糖の甘味が混じり合い、実に複雑な味わい。現地では、常にポケットに入れて持ち歩いている人もいるほどで、特に女性や子供に人気なのだそうです。
こちらは一見、ブドウ果汁のゼリー?のようですが、原材料は「マイス・モラード」と呼ばれるペルー原産の紫色のトウモロコシ。シナモンなどのスパイスやパイナップルなどの果物、ドライフルーツなどと一緒に煮込んでとろみをつけ、ゼリー状にした首都リマを代表するデザートです。ちなみにペルーでは、紫トウモロコシのジュース「チチャ・モラーダ」も人気。砂糖やシナモンを加え、冷やして飲みます。特に夏の暑いときに好んで飲まれています。
日本でも大ブームとなったバスクチーズケーキやカヌレ、マリトッツォ、エッグタルト、ティラミスなど。どの地域発祥で現地ではどのように食べられているか、知っていますか? 例えばマリトッツォとは、実はオレンジピールを練り込んだブリオッシュのようなパンの種類のこと。日本で人気の生クリームを挟んだものは「マリトッツォ・コン・ラ・パンナ」として知られています。現地では朝食の定番で、バールで注文するとその場でクリームを挟んでくれます。
マカオ経由で日本に広まったエッグタルトは、ポルトガルの「パステル・デ・ナタ」が起源。首都リスボンのジェロニモス修道院発祥といわれ、現地ではできたてのアツアツにシナモンや砂糖を振りかけて食べるのが主流です。また、日本でも長年「ホットケーキ」として親しまれ、今では進化系が続々登場していて話題となっている「パンケーキ」ですが、世界にはさまざまな“パンケーキ”が存在しています。パンケーキに関する歴史やイベントとともにまとめた“世界のパンケーキマップ”もぜひご覧ください。
分量や材料、ちょっとした“加減”で味も見た目も変わってしまうお菓子。だからこそ、現地出身者やプロに本場の味を教わりたい! そんな思いから、今回は大使館シェフや各国の料理研究家、お菓子作り好きの方々にご協力をいただき、オリジナルレシピを伝授。日本の人々にぜひ食べてもらいたい自国のお菓子のなかから身近にある材料と器具を使ってできるレシピをセレクトしてもらい、そのお菓子にまつわる思い出やおすすめの食べ方などとともに紹介しています。
掲載レシピのいくつかは、実際にシェフが説明しながら作る様子を動画でも配信。誌面からは伝わりづらいちょっとしたコツやポイントがわかりやすく理解できます。さらに、シェフの人柄が伝わる貴重なエピソードやプロならではの裏ワザ、小ネタも各所に収録。各国の言葉で「おいしい!」も聞けます。誌面内にQRコードを見つけたら、要チェック! スマートフォンをかざすだけで、気になるレシピ動画を即確認することができます。お菓子作りとともに各国文化や言語も楽しんでみてください。
遣隋使、遣唐使によって中国から「唐菓子」が伝わり、その後茶の湯文化とともに発展した和菓子。さらにはポルトガルやスペインから南蛮菓子が伝わり、明治時代の文明開化によって洋菓子が広まっていきました。現在ではさまざまなお菓子であふれている日本ですが、各地域で育まれてきた素朴な郷土菓子や今だ地域外の人には知られていない珍お菓子も。さらには同じお菓子でも、材料の調達や風習などの事情で、地域によって味や見た目が異なる伝統菓子が多数存在しています。自分では“当たり前”と思っていたことが、ところ変われば違った? 目からウロコの発見があるかもしれません。
ところ変われば嗜好も慣習も違いますが、万国共通して人々を笑顔にしてくれる“お菓子”。“生きるため”の食事に対して、見た目、食感、香りなどにより重点が置かれているため、国や地域の違いがより色濃く表れているのが特徴的です。
各国・地域を代表するスイーツ&スナックに加え、知っているとちょっと自慢したくなる小ネタから今さら聞けないアフタヌーンティーの楽しみ方まで、お菓子にまつわる雑学やイベント、関連スポットなどの情報も多数掲載。読んでいて“実際に食べたくなった!”という方のために、日本でも購入できるショップやカフェも紹介しています。本書に掲載しているスイーツ&スナックは何と700点以上! この機会にぜひ、お菓子をとおして世界への旅へと出かけてみては?
W25 世界のお菓子図鑑
113の国と地域&日本47都道府県のローカルおやつを食の雑学とともに解説
旅の図鑑
2022/12/15発売読めば必ず食べたくなる世界と日本のスイーツ&スナック大集合!各地で愛されるお菓子をとおして歴史や文化を学ぼう
読めば必ず食べたくなる世界と日本のスイーツ&スナック大集合!各地で愛されるお菓子をとおして歴史や文化を学ぼう
※当記事は、2022年12月13日現在のものです
TEXT: 『地球の歩き方 W25 世界のお菓子図鑑』編集担当 竹内あや
PHOTO: iStock
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
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◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html