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海外で買い物をすると、VATやTVAと呼ばれる付加価値税(日本の消費税にあたる税)が戻ってくる制度があります。一定金額以上の買い物をした場合だけに適用されることが多く、所定の手続きをすることが必要です。ここではフランスを例に手続きを紹介し、帰国するまでの流れを紹介します。
目次
フランスでは、EU圏外からの旅行者がひとつの店で1日に€100.01以上(店によって異なる)の買い物をすると、12 〜18.6%(店によって異なる)の免税が受けられます。商品を使用せずにEU圏外に持ち出すことが免税適用の条件です。
なお、手続きの方法は、国によって異なるので、買い物時に確認しておくこと。
店員に「Détaxe, s'il vous plaît. デタックス・スィル・ヴ・プレ」と免税書類(ショッピングチェック)作成を依頼し、購入商品の詳細、払い戻し方法、氏名、日本の住所、国籍、パスポート番号などが記入された免税書類を作成してもらいます。パスポート(原本。コピー不可)が必要なので必ず携帯しておきましょう。免税書類と処理方法は購入店によって異なる。空港での注意事項を確認しておきましょう。
出国時の空港の税関(CDG空港では免税手続きカウンターDétaxe)で免税手続きを行います。フランスでは免税手続きをスムーズに行うために、電子認証による「パブロPablo」という免税通関システムを導入しています。買い物をした店でパブロ対応の免税書類を受け取った場合は、免税カウンターの窓口ではなく、この電子認証端末機で手続きを行いましょう。(免税カウンター近くに端末があります)
まず、日本語表示が選べるので選択しておきます。
次にパブロの機械に書類のバーコードを読み取らせます。
最後に「明細書が認証されました」というメッセージが画面上に出ればOKです。免税書類には何も印字されず確認証も出てこないので、必ず画面の文字を確認しましょう。
VTAの封筒を端末の近くにあるポストに投函すれば手続きは終了です。
パブロの機械が故障していたり、電子認証に失敗した場合は、免税カウンターの窓口で手続きします。
窓口で認証を受ける場合は、「免税書類」「パスポート」「購入商品(未使用)」「搭乗券」を提示して申告すると、書類をチェックしたあと、承認スタンプを押してくれます。「クレジットカードに払い戻し」を選んだ場合、認証済みの免税書類を購入店でもらった封筒に入れて、ポスト(免税手続きカウンターの近くにある)に投函します。購入者控えは返金を確認するまで保管しましょう。「現金(空港)での払い戻し」を選んだ場合は、書類を持ってリファンドオフィスへ向かいます。
免税書類作成時に、「クレジットカード」「現金(空港)」など払い戻し方法を選びます。(リファンドオフィスによっては日本円での換金ができないこともあるので、クレジットカードでの払い戻しがおすすめです)手数料などが異なるので、店でよく確認して選びましょう。
クレジットカードの場合:パブロでの承認後または免税書類が代行会社に届いてから、1〜2ヵ月後に指定したクレジットカードに払い戻されます。
現金:代行会社によっては現地空港内、日本の成田空港、関西空港内のリファンドオフィスで換金できます。免税書類作成時および換金時に手数料がかかる場合があるので、購入店で確認しましょう。
フランスのおもな免税手続き代行会社には以下のような会社がある。
●グローバルブルー
www.globalblue.com
●プラネット
www.planetpayment.com
日本でも同様ですが、免税手続きはすべての店でしてもらえるものではありません。上記などの代行会社と提携し、免税手続きをする店では、ステッカーが張られているので、高額な買い物をするときは注意して場合によっては免税対応をしているか質問するとよいでしょう。
●免税手続きはEU加盟国内で一番最後に出国する国の空港で行います。パリ(CDG空港)以外で手続きを行う場合は、空港によって税関の位置や受付時間が異なるので注意しましょう
●CDG空港からほかのEU加盟国を経由して帰国する場合は、購入品を機内預けにせず、手荷物扱いにしておくこと
●購入品は未使用のまま免税手続きカウンターに提示する
●2ヵ月過ぎても支払いがない場合、購入者控えに記載されている連絡先に問い合わせる
●帰国後の免税手続きはできない
以上、フランスを例にとって免税手続きの流れを説明しました。もちろんすべての国がフランスと同じ手続きではないのですが、①免税品は未使用のまま持ち出す ②購入店で書類を受け取る ③空港で認証 ④お金を現地かカード、日本で受けとる という基本的な流れをおさえておけば大丈夫です。制度をうまく利用して上手にショッピングを楽しんでください。