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としまえんの跡地に2023年6月16日(金)にオープンした、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」は、映画制作の裏側を体験できる、ウォークスルー型の新しいエンターテイメント施設。気になるその施設をひと足早く体験してきました!
2020年8月におよそ1世紀の歴史に幕を下ろしたとしまえん。その跡地に2023年6月16日(金)にオープンした「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(以下、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」)は、映画『ハリー・ポッター』や『ファンタスティック・ビースト』シリーズの制作の裏側を体験できる、ウォークスルー型のエンターテイメント施設。2012年に開業し、10 年経った今でも予約困難な「ワーナー ブラザース スタジオツアーロンドン – メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に次ぐオープンで、アジアでは初。さらにハリー・ポッターの屋内型施設として世界最大の規模という点でも注目を集めています。しかも、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」でしか見られないセットがあるというから見逃せません!
最初に訪れたのは、映画で最も重要な場所のひとつであるホグワーツ魔法魔術学校の大広間。組分け儀式をはじめ祝宴やクリスマス・ダンスパーティー、そして魔法対決など、数々の学校行事が行われた場所です。オックスフォード大学のクライスト・チャーチ・カレッジからインスピレーションを得た伝統的な英国建築をベースに、キャンドルが宙に浮かぶ天井などが視覚効果で加えられました。
大広間には、グリフィンドール、スリザリン、ハッフルパフ、レイブンクローの各寮生の制服や、正面の教壇にはダンブルドア校長やマクゴナガル先生など教師たちの衣装も展示されています。どれも、当時の役者たちが着用したサイズで再現されているので、映画の世界がよりリアルに感じられます。また、エイジング加工を施したテーブルには、食器なども撮影で使われたものを忠実に再現。テーブルをよく見ると傷跡の中に登場人物のイニシャルが隠れていたり、とにかく芸が細かいので、隅々まで観察したくなります。
もうひとつの重要な場所として外せないのが、「9と3/4番線のホーム」とそこに乗り入れる「ホグワーツ特急」。映画のように手押しカートを壁に押し込むポーズで記念撮影をするのはもちろん、ホグワーツ特急に乗り込んで、ハリーたちと一緒にホグワーツまでの旅を楽しみましょう。
なお、「9と3/4番線のホーム」と「ホグワーツ特急」のコーナーの奥には、映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』に登場する、ドイツのベルリンに向かう列車のセットの展示もあります。これは「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」でのみの限定の特別な展示なのだとか。
1作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ハリーが学校用品を揃えるため訪れた「ダイアゴン横丁」は、続編作品にも幾度となく登場する印象的な場所のひとつ。ひときわ目をひくオレンジ色のジョークグッズ専門店「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ店」をはじめ、ハリーが杖に選ばれた「オリバンダーの杖店」や、ギルデロイ・ロックハートの本が並ぶ「フローリシュ・アンド・ブロッツ書店」、ゴブリンが経営する魔法銀行「グリンゴッツ銀行」などが忠実に再現されています。
屋内セットはまだまだあります。ハリーが人生で初めて家を体験する場所である、グリフィンドールの談話室。そんなハリーのバックグラウンドを意識し、華やかさよりも居心地の良い空間になるようにデザインされています。あたたかみを感じる赤いベルベットのソファは、何度も叩くことで長く使い込んだ風合いに仕上げたのだとか。
談話室の向かいあるのは男子寮のセット。映画の撮影では、ベッドはずっと同じものが使われていたのだそう。どのベッドが誰のものなのかは、ベッドの下に置かれたトランクのイニシャルや、個人スペースの使い方で分かります。たとえば、ロンの空間には応援しているクィディッチチームのポスターが飾られています。
「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」の魅力は精巧に作られたセットだけではありません。もうひとつの楽しみとして、物語に自分たちが参加できる体験が待っています。そのひとつがクィディッチのシーン。観戦席のセットに入り、スタッフの方の演技指導に従って表情を決めれば、映画のシーンと合成され、臨場感たっぷりの映像に仕上がります。
グリーンスクリーン技術を体験し、主人公気分が味わえるコーナーもあります。「ブルーム エクスペリエンス」では、グリーンスクリーンを背景にセットされた箒にまたがれば、ロンドンの街やホグワーツ城のまわりを飛び回る映像が完成。主人公になりきった映像はおみやげとして購入することもできます。
ツアーの途中では、食事のコーナーにも立ち寄ります。バックロット・カフェでは、グリフィンドール、スリザリン、ハッフルパフ、レイブンクローの4つの寮をイメージしたメニューや鳥かごに入ったヘドウィグ型のケーキ、禁じられた森で暮らすアラゴグをイメージしたデザートなど、映画の世界をモチーフにした英国風の食事やスイーツを提供しています。
また、屋外にあるバター・ビールバーでは、魔法使いの飲み物として作中に登場するあのバタービールを開放的なテラスで楽しむことができます。ビールといってもノンアルコールで、名前の通りバターの甘い香りが広がる微炭酸のドリンクです。
なお、バタービールバーの向かいにはハリーが育ったロンドンのプリベット通り4番地のダーズリー家などのセットもあり、家の中も見学することができます。
「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」のグッズのショップの広さはなんと世界最大規模!場所は2カ所に分かれていて、ひとつは9と3/4番線のところにある「レイルウェイショップ」。ホグワーツ特急のぬいぐるみやマグカップ、時計、ソックス、オーブングローブなどはここで販売しています。
もうひとつはエントランスの近くにある「メインショップ」。メインショップでは東京限定のマグカップやTシャツもあるので要チェックです。なお、ショップでは、おみやげはもちろん、ホグワーツのマントやマフラーなども販売しているので購入して、スタジオツアーで主人公たちの格好をして写真を撮るのもおすすめです。
いかがでしたか?ちなみに、紹介したのは「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」ほんの一部。みどころはまだまだたくさんあるので、ぜひ実際に足を運んでみてくださいね。
(文・清水真理子)
観賞後に思わず旅に出たくなるロケ地がすてきな映画や、観るとその国の文化や歴史の知識が深まる映画を約420作品ピックアップし、舞台となった場所の、作品とからめた見どころを旅の雑学とともにご紹介。旅先選びや観たい映画選びにも使える一冊です。巻頭特集では映画『ハリー・ポッター』シリーズが生まれたイギリスを紹介しています。
W29 世界の映画の舞台&ロケ地
422作品の物語の聖地を旅の雑学とともに歩こう
旅の図鑑
2023/07/06発売422の映画作品の舞台やロケ地となった場所へご案内。アジアからアフリカまで、物語の世界を旅してみよう。
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