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取材も5日目。ここまでほとんど毎日車での移動で、宿に着くのが大体深夜0時過ぎなのを言い訳にしつつ、ガイドの方が連れていってくれる場所でしか食事をしていない自分に忸怩たるものがありました。この日の朝は少し時間があったため、早起きしてサウジの街中をひとりで散歩してみました。
朝の6時台とはいえ、温度はすでに30度以上。ホテルから市街地は多少距離があるため、結構な散歩になりました。市街地のはずれに大衆食堂があったため、暑さから逃げるように駆け込みます。
これまでレストランばかり入っていたため、5日目にして初の大衆食堂。おそるおそる入店すると、朝6時台だけあって、グループは店内にひと組だけ。先にメニューを会計して運ばれてくるのを待つスタイルだったのですが、お店の人はアラビア語しかほぼしゃべれないため、しばしの格闘の末、とりあえず「肉」とオーダー。
店の人が運んできた時点で漂う香りに「当てたかな」と思ったのですが、結果大当たりでした。ここまで炒め物系でははずれがなかったため、心配していませんでしたが、ホブズと呼ばれるサウジパンは焼きたてで香ばしく、朝にひとりで食べるのは特大の大きさなのに、スルスル行けてしまいました。
リヤドなどでも目をつけてた食堂があったのですが、無理してでも入っておけば…と後悔。サウジで食事するときは次から大衆食堂だな、と心に誓いました。
ほぼ満腹にはなってしまったのですが、私にはこの旅行でひとつ目標がありました。それは「本場のシュワルマ」(トルコのドネル・ケバブとほぼ同じです)が食べたい、ということ。
暑い外に出ていく気にならず、スマホでシュワルマを調べると、地元の方の支持が厚そうな店を発見。そそくさと店を後にしました。
この旅で感じたのはサウジは流しのタクシーは全然捕まらないということ。(基本UVERなどを利用するそうです)この時は店を出た瞬間にタクシーが通りがかる僥倖が。
店の名前を伝えると、運転手さんも即理解してくれました。有名店なのか、期待が高まります…。
ここでも先にお会計を済ましてからレシートをキッチンに渡すシステム。レジにいるのは大概おじいちゃんなのですが、言葉も通じない場合も多いので、先にキッチンでメニューを伝えるとオーダーミスもなく事故率は低いと言えそう。
そうです。この時に初めて気づいたのですが、シュワルマを朝出す店はこの後の日程を通しても皆無でした。キッチンの気のいいおにいちゃんも「ごめん、シュワルマは朝やってないんだ」と申し訳なさそうに言ってきます。
ショックは隠しきれないのですが、わざわざタクシーを拾ってまで来たので、何も頼まず帰るには忍びなく、朝ランチのセット(羊のモツ煮と野菜、パン)を購入。すごすごとホテルに引き返しました。
ただ、買って帰ったこの煮込みはとてもおいしく、他のメニューもきっとうまいに違いないので、ジーザーンに訪れた際にはぜひお立ち寄りください。
ジーザーンは全体としては商都というイメージでそこまで観光名所は多くはなかったのですが、紅海に沈むサンセットや、食事はとてもリーズナブルで住みやすい都市だな、と感じました。
ジーザーンのサンセットを眺めるならジーザーン大学近くが公園、ウォーキングエリアになっており、地元の方もそぞろ歩いているのでおススメです。