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南アフリカに囲まれた王国、エスワティニ(旧スワジランド)。豊かな自然景観と深い文化的背景が魅力で、首都ムババーネ近郊には山岳地帯や渓谷、古代遺跡など、見どころが豊富なスポットが点在している。特に注目すべきは、天空にそびえるシべべ・ロックや緑豊かなエズルウィニ渓谷、世界最古の鉱山とされるヌグウェンヤなどだ。今回はエスワティニを旅するなら外せない、5つの観光スポットを厳選して紹介する。
ムババーネ北に位置するシべべ・ロックは、世界で2番目に大きな花崗岩の一枚岩として知られ、その眺めはまさに圧巻。高さ1488m、16500ヘクタールに達するこの火山岩の頂上には、登山者を圧倒する景観が広がる。花崗岩の斜面、洞窟、滝などが点在しており、特に10~12月頃には蘭が草原を彩り、珍しい鳥たちも観察できる。雨の日には岩が銀色に輝き幻想的な光景に包まれるが、滑りやすいため注意が必要だ。
「天国の谷」という名をもつエズルウィニ渓谷は、エスワティニ王家のある地域。王宮や国立博物館のほかに、王家の儀式が行われる「ロイヤル・クラール」などがある。しかし、現在王家の様子が見られるのは、未婚女性がリードを手に持って踊り、それを王女に差し出す「リードダンスの日」と最も神聖な儀式が行われる「インクワラデイ」の年に2回のみ。国立博物館ではスワジ文化や王家の系図、伝統家屋が展示されているので、立ち寄ってみるといいだろう。
マロロジャ自然保護区は、エスワティニ北西部に広がる18000ヘクタールもの山岳公園で、エスワティニ最大の保護地域とされている。南アフリカ屈指の壮大な景観を誇り、多様な動植物が生息する手つかずの自然が魅力だ。エスワティニに残る貴重な山岳エリアとして豊かな高原の生態系が保護されており、訪れる者に感動を与える自然が広がっている。
ヌグウェンヤは、廃ガラスを再利用した製品として有名なスワジ・ガラス(Swazi Glasses)がある町。ガラス製品の工房が点在しており、見学も可能なのでぜひ訪れてみてほしい。周辺には世界最古の鉄鉱山があり、マロロジャ自然保護区とも距離は近い。
エスワティニの自然を堪能するなら、サファリを楽しむのに絶好の場所、フラネ・ロイヤル国立公園が外せない。ライオン、象、キリンなどのビッグファイブや野生動物たちと出合うことができる。また、公園内には複数のハイキングコースがあるだけでなく、キャンプ場や宿泊施設も整っている。日帰りはもちろんのこと、宿泊して満喫するのもおすすめだ。
エスワティニには、見逃せない観光スポットがたくさんある。広大な自然と深い文化に触れ、雄大な景色を楽しみながら、王国の歴史を感じてみよう。壮大な山岳や伝統的な村々を訪れ、エスワティニならではの魅力を堪能してほしい。穏やかな人々の温かさに包まれ、日常を忘れて心身をリフレッシュする、心に残る旅がきっと楽しめるだろう。