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ひとり旅から女子旅、子連れ旅までタイプ別おすすめの日本の島はここ!

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2025年7月30日
公開日
2025年7月30日

海を越えて、いつもとは違う空間に心ときめく島旅。でも、「船が苦手」「子連れでも大丈夫?」「ひとりでも楽しめる?」など、島選びにはちょっとした不安もつきものです。
そこで今回は、旅のスタイルに合わせておすすめの日本の島をご紹介!
ひとりで癒やされたいときも、華やかな女子旅も、家族で自然を満喫したいときも、それぞれにぴったりな島がきっと見つかるはず。さあ、タイプ別にチェックしていきましょう!

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①島旅ビギナーにおすすめの島は?

■伊豆大島(東京都)

漆黒の大地が広がる裏砂漠

「島旅に出てみたいけれど、遠くまで行くのはちょっと不安…」という人にぴったりなのが、東京から気軽にアクセスできる伊豆大島。伊豆大島へは、東京・竹芝桟橋から高速ジェット船で最短1時間45分。揺れが少なく、就航率も高いので船旅に慣れていない人でも安心です。さらに調布空港から飛行機を使えば、なんと片道約25分!
島全体は、一周50kmほどで1泊2日でも楽しめるサイズ感も初心者にはぴったりです。
そんな伊豆大島のシンボルは、中央にそびえる三原山。ダイナミックな火口を間近に眺められるハイキングコースは、初心者でも歩きやすく整備されていて、同時に冒険気分も味わえます。その東側に広がるのが、裏砂漠。ここはなんと、日本で唯一地形図に「砂漠」と記された場所。黒い火山礫(スコリア)や火山灰に覆われ、植物がほとんど生えない荒涼とした風景が広がります。その光景はまるで火星や月面のよう。ここが東京都だなんてにわかには信じられない異世界感です。
また、火山の恵み、温泉も点在し、旅の疲れをじんわり癒やしてくれます。

トウガラシ醤油がピリリと効いたべっこう寿司

もうひとつの楽しみは、島グルメ。伊豆大島といえば明日葉の天ぷらや、濃厚な風味がクセになるべっこう寿司が有名。べっこう寿司は、白身魚を唐辛子入りの醤油に漬けた郷土料理。地元の食堂や民宿で味わえます。
東京から近く、1泊2日でも“しっかり島旅気分”が味わえる伊豆大島は、離島デビューにうってつけの島です。

伊豆大島・利島 満喫する8つのキーワードの記事はこちら

■小豆島(香川県)

海、白い風車コントラストが美しい小豆島オリーブ公園

西日本エリアで島旅ビギナーにおすすめしたいのが、海、山、アート、グルメと多彩な魅力が詰まった瀬戸内海に浮かぶ小豆島。香川県の高松港からフェリーで約1時間、岡山や姫路からもアクセスしやすく、気軽に旅気分を楽しめるのがうれしいポイントです。
小豆島といえば、日本のオリーブ栽培発祥の地として有名。白い風車が回る「道の駅小豆島オリーブ公園」は、ギリシャ風の白い建物や風車がフォトスポットとして人気。実写版『魔女の宅急便』のロケ地でもあり、空飛ぶほうきを片手に“魔女気分”で記念撮影する人も。園内ではオリーブ葉の粉末を使用したご当地オリーブソフトが人気です。

干潮時にだけ現れる幻の砂の道エンジェルロードは、人気のフォトスポット。歩いて渡ると“願いが叶う”というロマンチックな伝説もあり、夕暮れ時には特に幻想的な雰囲気に。
ノスタルジックな気分に浸るなら『二十四の瞳映画村』へ。昭和初期の木造校舎や古い町並みが再現され、映画のロケセットや資料展示を通して日本の懐かしい原風景にふれることができます。

ごま油を練りこむことが特徴の手延べそうめん

そして忘れてはならないのが小豆島の食。昔ながらの醤油蔵が並ぶ醤(ひしお)の郷では、蔵の見学や試飲も楽しめます。そうめんの産地としても知られ、コシの強い小豆島の手延べそうめんもぜひ味わいたい一品。
アクセスのしやすさに加え、絶景・食・文化・フォトジェニックな風景、そして人のあたたかさが詰まった小豆島は、ビギナーはもちろん、何度でも訪れたくなる島です。

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②ひとり旅におすすめの島は?

■壱岐(長崎県)

壱岐随一の絶景スポット、辰ノ島

日常から離れて、静かに自分と向き合う——そんなひとり旅にぴったりな島といえば、長崎県の壱岐。福岡・博多港から高速船で約1時間10分、飛行機なら長崎空港から約30分と、アクセスも意外とスムーズ。コンパクトな島で、ひとりでも無理なく旅を組み立てやすいのが大きな魅力です。
壱岐は、九州と対馬の間に浮かぶ自然豊かな島で、車で一周しても1時間半ほど。1泊2日でも楽しめますが、2泊3日でゆっくり巡るのがおすすめです。
この島の魅力はなんといっても、静けさと神聖な空気感。島内には100社を超える神社が点在し、古からの信仰が今も息づいています。特に有名なのが、月讀(つきよみ)神社。日本神話に登場する月讀命(つくよみのみこと)を祀るこの神社は、伊勢神宮より古いとの言い伝えも。少し早起きして、朝の澄んだ空気の中、木々に覆われた厳かな神社に参拝する時間は、ひとり旅ならではの贅沢です。

森の中にたたずむ月讀神社

また、壱岐は歴史好きにもたまらない島。弥生時代の環濠集落を再現した「原の辻遺跡」や古墳群など、歴史ロマンあふれるスポットが点在。充実した展示で楽しく歴史を学べる「壱岐市立一支国博物館」もぜひ訪れたいスポットです。
そして忘れてはならないのが、壱岐の美しい海。遠浅で透明度抜群の辰ノ島は、ひとり静かに波を眺めるのにぴったりの場所です。
壱岐では、壱岐牛、アジ、イカなど、贅沢な食材が揃い、小さな居酒屋や食堂では素朴で味わい深い島料理が楽しめます。さらに、麦焼酎発祥の地でもある壱岐では、焼酎が欠かせません。気に入ったら、酒蔵見学に足をのばしてみるのもおすすめです。

宿泊も、ひとり旅歓迎の宿が多いのが嬉しいポイント。ビジネスホテル風のシンプルな宿から、食事付きの民宿まで幅広く、一人旅ウェルカムな雰囲気に包まれています。

壱岐 1泊2日&日帰りプラン記事はこちら

■屋久島(鹿児島県)

生命の気配に満ちた屋久島の森

圧倒的な自然に包まれたい——そんなとき、世界自然遺産にも登録されている屋久島は、ひとり旅にぴったりの場所です。
アクセスは意外と簡単。鹿児島港から高速船で約2時間〜2時間半、鹿児島空港から飛行機を使えば屋久島空港まで約35分。その近さに驚く人も多いはずです。
「ひと月に35日雨が降る」といわれるほど、水に恵まれた屋久島。苔むす原生林、幹回り16mを超える縄文杉、清らかな川や滝——そのすべてが生命力にあふれ、島全体が命の森。歩くたびに、心の奥まで静かに潤っていくような感覚に包まれます。
人気のアクティビティは、やはり縄文杉トレッキング。往復約10時間の本格的な登山ですが、ツアーが充実しており、ひとり旅でも安心です。体力に自信がない人は、短時間で楽しめる白谷雲水峡へ。映画『もののけ姫』のモチーフなったともいわれ、どこを切り取っても幻想的な風景に出会えます。
グルメも忘れずに。屋久島近海で獲れる新鮮な魚介や、鹿児島産の黒豚などが揃い、トビウオのから揚げや首折れサバの刺身といった島ならではの味覚も見逃せません。ひとりでも入りやすい食堂や居酒屋が多く、心地よい距離感で地元の人とふれ合えるのも屋久島らしさ。
宿泊施設も多彩で、ゲストハウスや登山者向けのロッジ、食事付きの民宿など、ひとり旅歓迎の宿が豊富。スタッフやほかの旅人との交流が生まれる宿もあり、一期一会の出会いが旅に彩りを加えてくれます。

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③女子旅におすすめの島は?

■宮古島(沖縄県)

17ENDの絶景は、宮古島必見スポットのひとつ

白い砂浜にエメラルドブルーの海、風にそよぐ南国の緑。宮古島は女子旅にぴったりの華やかな景色と癒やしが詰まった島。那覇から飛行機で約50分、東京・大阪などからも直行便があり、アクセスのよさも魅力のひとつです。
宮古島は、車で一周3時間ほど。周辺の伊良部島、池間島、来間島とは橋でつながっており、離島ならではの非日常感と、自由にアクセスできる手軽さをあわせ持っています。
やはり海の美しさは別格。とくに与那覇前浜ビーチは、白砂と透明な海のグラデーションが息をのむほどの美しさ。
橋の絶景でも知られています。なかでも伊良部島と本島を結ぶ全長3540mの伊良部大橋は、左右にコバルトブルーが広がり、まるで空中を飛んでいるような爽快感。空と海がとけ合うような絶景を楽しめます。
橋を渡った先の伊良部島には、海を望む絶景カフェや美景スポットなど、見どころが点在。なかでも17ENDは、下地島空港の滑走路沿いにある人気スポットで、遊歩道の左手には、クリスタルブルーの海と空が広がります。タイミングが合えば、飛行機の離着陸も間近で見られる貴重な体験が。
アクティビティも豊富で、SUPやウミガメとのシュノーケリング、星空ツアーなど、初心者でも楽しめるメニューが揃っています。

島のフルーツを使ったスイーツも豊富

そして、女子旅の楽しみといえばカフェ。海を一望できる絶景テラスや、島野菜やトロピカルフルーツを使ったランチ&スイーツが自慢のカフェなど、魅力的な店が点在。マンゴーのシーズンには、採れたてを使ったかき氷やパフェも登場します。

宿泊施設も、大型のリゾートホテルからデザイナーズホテル、貸し切りヴィラやコテージなど選択肢が豊富。リーズナブルなシティホテルもあり、旅のスタイルや予算にあわせて選べます。
美しい景色に癒やされて、おしゃれなカフェにときめいて、自由に気ままに過ごす。
そんな“ごほうび旅”を叶えてくれる島、それが宮古島です。

宮古島 2泊3日プランの記事はこちら

■五島列島(長崎県)

現在は無人島となった、野崎島に立つ旧野首教会

歴史と自然、美食と癒やし――そのすべてを一度に味わえる島旅を求めるなら、長崎県の五島列島がおすすめ。五島列島は大小合わせて140以上の島々からなり、なかでも福江島をはじめとした主要5島は、それぞれに個性的な魅力をもちます。福岡や長崎からの飛行機やフェリーでアクセスでき、週末旅にも最適です。
五島列島の最大の魅力は、心洗われるような手つかずの自然。特に福江島の西海岸に延びる高浜海水浴場の白い砂浜と透き通る青い海は、思わず写真に収めたくなる美しさ。そんな美しい海を眺めながらドライブしたり、夕焼けの絶景ポイントでのんびりしたり、自然の中で心も体もリフレッシュできます。
島に着いたら、まずは教会巡りへ。世界遺産に登録された4つの教会と集落をはじめ潜伏キリシタンの歴史を伝える教会群は、どれも海辺や高台などロケーションも抜群で、静かで神秘的な空気に心が洗われます。教会のステンドグラスやたたずまいの美しさは、写真好きの女子にもおすすめ。

ステンドグラスが美しい青砂ヶ浦教会

五島列島には癒やしの時間を与えてくれるスポットも豊富です。海を望むカフェやベーカリーで休憩したり、海辺のテラスで地元食材のランチを味わいながら、波音に耳を傾ける時間は、日常の疲れを忘れさせてくれるはず。朝の海岸をゆっくりと歩くビーチコーミングや、夕暮れどきに水平線を眺めながらのサンセットヨガも人気。静かな神社でお参りをしたり、島の人と交わす何気ない会話にも、ほっと心が和むひとときが詰まっています。
宿泊は、おしゃれなゲストハウスや古民家をリノベーションした宿、自然と一体化したグランピング施設など多彩。女子旅ならではのフォトジェニックな宿に泊まれば、旅の満足度もぐっと高まります。
五島の海の幸や郷土料理も魅力的。地元産の魚を使った海鮮丼はもちろん、椿油を使った五島うどんもぜひ味わってみたい郷土料理です。
島のあちこちに天然温泉が湧いていて、海を眺めながらのんびり入れる露天風呂も。観光の合間に立ち寄ってリフレッシュしましょう。
五島列島では、時間の流れもゆっくり。親しい友人と、気取らずのんびり過ごすのにぴったりの旅先です。

④ファミリーにおすすめの島は?

■奄美大島(鹿児島県)

マングローブパークでカヤックを楽しもう

家族みんなで自然をまるごと楽しみたいなら、鹿児島県の奄美大島がおすすめです。沖縄と鹿児島のちょうど中間あたりに位置し、羽田・成田・関空などから直行便も。初めてのファミリー島旅にぴったりです。
奄美大島は、沖縄本島に次ぐ大きな離島で、外周はおよそ460kmと広め。小さな子供連れなら、あれもこれもと欲張らず、見どころを絞って巡るのがおすすめです。
島の最大の魅力は、なんといっても世界自然遺産にも登録された豊かな自然。なかでも、住用町に広がるマングローブ原生林は日本で2番目の規模を誇り、ここで体験できるカヌーツアーは、小さな子供からお年寄りまで参加できて人気です。干潟ではシオマネキやミナミトビハゼなど、さまざまな生き物の観察も。干潮と満潮で景色が大きく変わるため、事前に時間をチェックしてから出かけるのがポイントです。
また、生き物好きの子供にはナイトツアーも人気。ガイドと一緒にしか入れない夜の森を探検し、アマミノクロウサギやリュウキュウコノハズクなどの希少な生き物を探します。夜の森に息づく生き物の気配に、大人も子供もワクワクするはず。

穏やかな浅瀬にはウミガメがくることも

もちろん、海でのんびりするだけでも大満足。土盛海岸や倉崎海岸などは遠浅で波も穏やか。透明度も高く、小さな子供でも安心して遊べるビーチとして人気です。
さらに、島ならではの文化体験も充実しています。泥染め体験や島唄ライブ、大島紬着付け体験など、ファミリーで楽しめるカルチャープログラムも多数。遊びながら学べる旅ができるのも、奄美ならではの魅力です。
宿泊施設もファミリー歓迎の宿が多彩にそろっています。リゾートホテルからコテージ、ペンション、民宿まで、さまざまなタイプの宿があります。子供連れでも安心して滞在できるよう配慮された設備やサービスを備えた宿も増えています。

奄美大島 世界自然遺産の過ごし方の記事はこちら

■神津島(東京都)

赤崎遊歩道。ジャンプ台から海に飛び込もう!

都心から気軽に行けて、家族で自然を満喫できる神津島は、都会の喧騒を離れて過ごす島旅にぴったりの場所。伊豆諸島に位置する神津島へは、竹芝桟橋から夜行フェリーで約12時間、高速ジェット船なら約3時間45分。調布飛行場から飛行機を使えば約45分と、移動手段が豊富で、日程やスタイルに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
神津島最大の魅力は、なんといっても透明度抜群の海! 港の隣に延びる前浜海岸は、白い砂浜とエメラルドブルーの海のコントラストが美しく、「東京にもこんなにきれいな海があるなんて!」と驚くこと間違いなし。遠浅で波も穏やかなので、子供たちの海遊びにもぴったりです。
神津島でぜひ訪れたいのが赤崎遊歩道。エメラルドブルーの海に沿って木製の遊歩道が続き、まるで海の上を歩いているかのような感覚に包まれる絶景スポットです。足元には澄みきった水に色とりどりの熱帯魚たちが行き交う海。夏には飛び込み台から勢いよく海へ飛び込む人の歓声が響き、輝く水しぶきが旅の思い出を鮮やかに彩ります。
さらに、神津島は山の魅力も満載。天上山のトレッキングは、絶景の稜線歩きが楽しめると人気です。途中の展望台からは伊豆諸島を一望できる大パノラマが広がり、登りきった先には心洗われるような景色が待っています。

©︎写真提供:神津島観光協会 神津島温泉保養センターは水着着用なので男女一緒に入れる

遊び疲れたら、島内の「神津島温泉保養センター」へ。海遊びのあとに温泉でほっとひと息つくのも、島旅ならではの贅沢。
グルメも旅の楽しみのひとつ。地元で獲れた魚を使った海鮮丼や刺身など、新鮮な島の味を気軽に楽しめる食事処も。名物のキンメダイは刺身でも煮付けでも絶品です。
宿泊は民宿や旅館、コテージなどが充実しており、子供連れの受け入れに慣れた宿が多いのも安心です。ほかの旅行者と触れ合う機会の多い民宿に泊まるのも、子供にとっては貴重な経験になるはず。

いかがでしたか? 旅のスタイルに合わせて選べる、個性豊かな島々をご紹介しました。
この夏は、自分らしい楽しみ方で、島旅を満喫してみてください。

TEXT:澄田直子
PHOTO:吉川昌志、松島正二、PIXTA

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