マレーシア、地元で愛される食堂が今、熱い。
2023.3.7
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旅行・観光の基本情報
ブルネイの歩き方
ブルネイはボルネオ島の北西部に位置する小さな国で、豊かな石油資源に支えられた経済と、深いイスラム文化が共存している。東南アジアのほかの国々と比べると知名度は低いかもしれないが、ブルネイは静かな魅力に溢れた国であり、「永遠に平和な国」という国名の通り、心穏やかに過ごせる場所だ。国土の7割が熱帯雨林に覆われており、その自然環境は手つかずの美しさを誇る。首都バンダル・スリ・ブガワンでは、豪華なモスクや王宮がきらびやかにそびえ立っており、静かながらもイスラム教国独特の異国情緒を感じられるだろう。こうした伝統を守りながらも、近代的なインフラが整備されているため、快適に観光を楽しむことができる。治安も非常によく、清潔で安全な旅行先として家族連れや女性ひとり旅にもおすすめだ。
ブルネイの旅では、壮麗なモスクを訪れることが必須だ。特に、スルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスクは、ブルネイを象徴する存在。純白の大理石で建てられた外観は美しく、内部には豪華なシャンデリアが煌めく。モスクの周囲に広がる人工のラグーンには、昼夜問わず光が反射し、神秘的な雰囲気を醸し出している。イスラム教徒以外の人も入場でき、祈りの空間で静けさを味わうことができる。夕暮れどきにモスクの姿がラグーンに映る光景は美しく、カメラに収めたくなる瞬間だ。夜にはライトアップされ、ひときわ美しい姿を浮かび上がらせる。
ブルネイの国土の大部分は手つかずの熱帯雨林で覆われている。ウル・トゥンブロン国立公園では、密林の中をハイキングし、壮大な滝や豊かな生態系を間近に感じることができる。キャノピー・ウォークと呼ばれる高所に設けられた橋を渡れば、上空から森を見下ろすことができ、その雄大さに圧倒されるだろう。もやがたちこめたトキなどはとても幻想的だ。野生動物や珍しい植物が生息するこのエリアでは、自然そのものがアトラクションとなる。ガイド付きのツアーに参加すれば、安心してジャングルの奥深くまで探索できる。
ブルネイを訪れたら、王宮も訪れてみよう。イスタナ・ヌルル・イマンと呼ばれるこの王宮は1788もの部屋をもち、世界で最も大きな王宮としてギネスにも登録されている。普段は公開されていないが、ハリラヤ・プアサ(ラマダン明けの祝祭)期間中の計3日間には一般公開される。広大な敷地内に広がる庭園も美しく、写真撮影スポットとしても人気だ。王宮の前を通り過ぎるだけでもその威厳と豪華さを感じ取ることができ、ブルネイの国力と伝統を象徴する場所であることがわかるだろう。
ブルネイ川沿いに広がるカンポン・アイールは、世界最大級の水上集落として知られている。ここでは約3万人が水上で生活しており、木造の家々が橋で繋がれている様子は独特で風情がある。観光客向けのボートツアーに参加すれば、集落の間を流れる運河を巡りながら、地元の生活を垣間見ることができる。地元の学校やモスク、警察署までが水上に建てられており、コミュニティ全体が水の上で成り立っている姿に驚かされるだろう。伝統的な工芸品を販売するマーケットもあり、訪問者はその地元文化を肌で感じることができる。
旅の楽しみといえば、その土地のグルメも外せない。ブルネイ料理は、マレー、インドネシア、中国、インドの影響を受けた独自のフュージョンで、そのバリエーションに富んでいる。ナシ・カトックは、ココナッツライスと鶏肉、野菜をシンプルに組み合わせた定番の一品。スパイスの効いたサテ(焼き鳥)は、甘辛いピーナッツソースが絶品で、地元の屋台やレストランで気軽に楽しめる。甘党には、クエ(もち米のデザート)がおすすめ。独特の風味と甘さが特徴で、食後のデザートにぴったりだ。ブルネイの食文化は、その歴史と多様性を反映しており、料理を通じてさらに深くこの国を理解することができる。
ブルネイ・ダルサラーム国
約5765平方キロメートル
約44万715人(外国人在留者含む)
バンダル・スリ・ブガワン
国教はイスラム教。その他仏教やキリスト教、無宗教など。
公用語はマレー語。英語も広く通用し、中国語もある程度用いられている。
観光目的で14日以内の滞在であれば査証(ビザ)は不要だが、入国前にE-Arrival Cardを登録しておく必要がある。登録はオンラインから行える。パスポートの残存有効期間は入国時に6ヵ月以上、未使用査証欄は2ページ必要。
約6時間。ロイヤルブルネイ航空が成田とブルネイ国際空港を結ぶ直行便を月・水・金・日曜の週4便運航している。そのほか、KLやコタ・キナバルなどで乗り換え。
はっきりした四季がなく、年間を通して高温多湿。11〜3月は比較的雨が多い。
目安は以下の通り。金曜の12:00~14:00は礼拝のため、ほぼすべての機関が閉鎖する。
日本より1時間遅れ。サマータイムはない。
*印は暦の関係で年により日程が変わる可能性あり。以下の日付は2023年。
一般的にはチップ文化が根付いていないため、不要。レストランやホテル、タクシーを利用した際に、すばらしい対応をしてもらった場合には言葉で感謝の意を示そう。
水道水は飲めるが、旅行者はミネラルウォーターを飲用したほうが安心。ミネラルウォーターは町なかのスーパーや商店などで簡単に購入できる。
ブルネイでは酒類は販売されていないが、酒類2本(最大計2ℓ)および330mlのビール12缶までは免税で持ち込むことが可能(入国時に申告が必要)。たばこは1本につき0.50ブルネイ・ドル(20本で10ブルネイ・ドル)課税されるので注意。
治安はいいが、夜のひとり歩きや荷物の置き場所には気をつけたい。イスラム教国なので、ノースリーブや短パンなど肌が露出する服装は控えること。