E11 地球の歩き方 リビア 2010~2011
ガイドブック ガイドブック 中近東アフリカ
2010.04.09 発売
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リビアの大部分を占めるサハラ砂漠では、広大な景観と静寂を体験できる。砂丘がどこまでも続くこのエリアでは、現実から完全に切り離された非日常の感覚を味わえる。特に日没の時間帯は砂が赤く染まり、夕陽がゆっくりと沈む様子が絶景だ。夜には満天の星空が広がり、都会では決して見ることのできない無数の星々が頭上で輝く。砂漠でのキャンプやラクダに乗って砂丘を探索するアクティビティは、冒険心を満たすと同時に、自然と一体になれる瞬間を与えてくれる。砂漠の旅で一息つくには、ガダミスやウバリなどのオアシスを訪れてみるとよいだろう。
リビアの地中海沿岸には、手つかずの美しいビーチが広がっている。透明な水と白い砂浜が続くこのエリアでは観光客が少なく、静かでリラックスした時間を過ごすことができる。海岸線には古代ローマの遺跡が点在しており、ビーチでのんびりしながら歴史に思いを馳せることも可能だ。また、地元の漁師から新鮮な魚介類を購入し、その場で調理してもらうという贅沢な体験もできる。
リビア料理は、地中海と中東、さらには北アフリカの影響を受けた多彩な味わいが特徴だ。クスクスやタジンなど、シンプルながらも深い味わいの料理が楽しめる。ほかにも、新鮮な羊肉や地元の香辛料を使った料理が絶品だ。また、砂漠の旅の途中で味わうミントティーはリビアの伝統的なおもてなしの一部であり、旅の疲れを癒してくれる。食事を通じて、リビアの文化や歴史をさらに深く感じることができるだろう。
リビア国
約176万平方キロメートル
約681万人
トリポリ
大多数がイスラム教を信仰している。主にスンニ派で、宗教が日常生活に深く根付いている。
リビアの公用語はアラビア語である。しかし、ビジネスや観光の場では英語もある程度通じるため、基本的な会話や取引には困らない。観光地や大都市では、英語の案内表示やメニューも見かけることが多い。
2024年9月現在、リビア全土にレベル4の危険情報が発出されている。渡航の際は、必ず最新情報を確認すること。
日本からリビアへの直行便は運航されていない。ヨーロッパやアフリカを経由した乗り継ぎが必要。
リビアは国土が広く、地域によって気候が異なる。地中海沿岸部では、夏は乾燥しており、日中は30度を超えることもあるが、夜間は涼しくなる。冬は比較的穏やかで、最低気温が10度を下回ることは少ない。一方で、内陸の砂漠地帯は非常に乾燥しており、夏の昼間は40度を超える厳しい暑さとなるが、夜は気温が急激に下がる。訪れる季節や地域に応じて、適切な服装を用意することが重要だ。
リビアと日本の時差は-7時間で、リビアのほうが日本より7時間遅れている。サマータイムを実施していないため、年間を通してこの時差が適用される。
一般的なチップ文化はないが、ホテルやレストラン、観光地でよいサービスを受けた際にはチップを渡すことがある。タクシーやカフェの利用時には、おつりを少し残す程度の心遣いをするとよいだろう。
リビアの水道水は飲用には適していないため、現地ではボトル入りのミネラルウォーターを購入するのが一般的だ。観光地や砂漠地帯では、水分補給を怠らないように注意しよう。
付加価値税(VAT)はリビアには適用されていない。他の消費税もなく、関税に関してもほとんどが廃止されている。
リビアは長期間の政治的な不安定さと治安問題を抱えているため、渡航の際は十分な注意が必要だ。特に大都市や観光地では、スリや詐欺といった軽犯罪が報告されている。