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1788年にラーマ1世によって建立された寺院。この寺院は、タイ最初の大学(医学=タイ式マッサージの総本山)として、また巨大な寝仏のある寺として知られている。最大の見どころは大寝釈迦仏この寺院の見どころは巨大な寝仏。長さ46m、高さ15mの仏像は金色に輝きながら、お堂のほとんどの空間を占めている。
横たわっているのは、悟りを開き、涅槃の境地に達したことを意味している。足の裏には、須弥山図、ささげ物、神々などバラモン教の真理が、108面の螺鈿細工画に描かれている。足の裏の扁平足にも仏教的な意味があり、その人が超人であることを示す32の身体的特徴のひとつとされている。
ワット・ポーで見逃せないのが礼拝堂の中に安置されている大寝釈迦仏。れんがでおおまかにかたどられてから漆喰で造形されたこの大仏像は、全長が46m、高さが15mという巨大さ。
その姿で涅槃に達し悟りを開いた釈迦を表現している。大きさもさることながら、興味深いのは仏像の足の裏。長さ5m、幅1.5m もある巨大な偏平の足の裏には、バラモン教の宇宙観が108 面の螺鈿細工画(貝殻の白い部分を研磨してはめ込んだ装飾)によって表現されている。仏像の扁平な足の裏にも意味があり、螺鈿細工画を描く目的で偏平にしてあるのではない。土踏まずのない足の裏は、その人が超人であることを示す32 の身体的特徴のひとつとされている。
ラーマ1 世によって建立された本堂は、タイ北部の寺院から集められた仏像を244体並べた外回廊と、150 体並べた内回廊によって、二重に取り巻かれている。本堂出入口に取り付けられた8枚の扉には『ラーマキエン』の要約が螺鈿で描かれており、堂内の内壁には仏陀にまつわる伝説が図説されている。本尊はトンブリーにあるワット・サーラーシナーの本堂から移されたもので、台座にはラーマ1 世の遺骨が納められている。
本堂を取り巻く回廊の外側には鉄柵に囲まれた4 基の大きな仏塔がそびえている。小さな陶片や中国風のタイルで装飾されたこれらの仏塔は、ラーマ1 世から4 世にいたるまでの歴代4国王を表している(緑の仏塔がラーマ1 世、白が2 世、黄色が3 世、青が4世)。また境内に並んでいる高さ3m ほどのタイル張りの小仏塔はタイ風の墓標で、中には遺骨が納められている。以前は王族専用だったが、現在は寄進次第で誰でも納骨可能。
本堂とその回廊、礼拝堂、さらに本堂の周囲に建つサーラーラーイと呼ばれるタイ風東屋の壁や柱、4 基の大仏塔の回廊には、19 世紀のタイ(当時の国名はシャム)における最先端の文学、歴史、文化、伝統、天文学、地理学、工学、科学に関する事柄が8 つの項目に分類され、後世に残すべく彫り込まれている。
この寺はタイ初の大学であったと同時に図書館のような場所でもあった。石板はその蔵書ともいえる。