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フランス人の頭が休暇一色に切り替わる革命記念日

守隨 亨延

守隨 亨延

フランス特派員

更新日
2015年7月19日
公開日
2015年7月19日
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7月14日はフランス人にとって1年のターニングポイントです。世界史好きな人なら思いつく人も多いでしょう、1789年のこの日にバスチーユが襲撃されフランス革命が起きました。これを記念し、毎年同日には国を挙げてお祭りが行われます。パリもイベントが目白押しです!

まず前日の7月13日夜には、パリ各所の消防署が解放されパーティーが催されます。フランスで消防士(フランス語でポンピエ)は、家事に飛び込む勇気と鍛えられた体格で人気の職業の1つ。その消防署がダンスホールに変わり、署員が一般市民を迎えてくれます。もちろん全員パーティーに参加してしまうと不測の事態に対応できないため、ちゃんと業務に就いている人もいますが、楽しんでいる同僚を横目に少々気の毒な感じ……。

明けて14日の朝は、シャンゼリゼ通りで軍事パレードが行われます。大統領がコンコルド広場に到着し、戦闘機がトリコロールの煙を吐きながら、上空を染めれば開始の合図。通常の軍隊の他に、外人部隊や兵学校の生徒などが行進し、最後に消防士が殿(しんがり)を務めます。戦車がシャンゼリゼを行く姿は、かなり印象的です。

夜になると今度はエッフェル塔に花火が上がります。音楽と合わせた花火のショーが毎年違うテーマで打ち上げれます。個人的な感想では、単体だと日本の花火の方が素敵ですが、スペクタクル形式になるとフランスに分があります。

午前のパレードも夜の話もテレビ中継されるため、家にいながらでも観覧可能です。実際、現場はとても混むので、テレビの方が良いかもしれませんね……。もしくは、それらが見える人のお宅にお邪魔して、みんなで楽しむのもありですね!

7月14日を機会に、フランス人の頭は完全に夏の休暇に切り替わります。何をしようにも休みのところが多いため、時間がかかってしまうことがしばしば。日本人だとそれらに気を揉みがちですが、そのマイペースさにイライラせず、自分も開き直ってしまうことが、逆にここで人生を楽しむコツだと思います。

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