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パリの東境にバンセンヌの森という大きな公園があります。この一角には万国博覧会の際に建てられた仏教寺院が移築されています。寺院といっても日本の建築様式ではなく、南アジアの建築様式です。その寺院内にて、19日(土)午前11時、東日本大震災の震災法要が執り行われました。
主催したのは日本の禅宗の一派である曹洞宗。香のにおいと般若心経が流れる中、多くのフランス人と日本人が日本へ向け祈りを捧げました。なぜ曹洞宗は今回の法要を行ったのでしょうか? そもそも曹洞宗はフランスと縁が深く、1960年代に渡欧した僧・弟子丸泰仙さんによって、禅の教えがフランスに広められました。当時の日本への好奇心とも重なり「禅」が「Zen」として、多くのフランス人に知られるキッカケになったのです。
今回の法要はパリだけではなく、欧州各国にいる僧侶が同日同時刻に法要を行ったとのこと。一人でも多くの人が助かり、復興が早く進みますように。欧州から日本へ向けて祈りが届くことを願うばかりです。