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今、西陣・大黒町の織成館では、能衣装展が行われています。
《織成館》
◎ 京都市上京区浄福寺通上立売上ル大黒町693番地
◎ 075-431-0020
◎ 入場料 500円 (月曜休館)
◎ アクセス 京都駅より 地下鉄烏丸線今出川駅から市バス201、203
「今出川浄福寺」下車。
「織成館」は、西陣の帯地製造業「渡文」さんが「西陣織屋建」を
活かしたミュージアムとして1989年(平成元年)にオープンされています。
現在行われている能衣装展のほか、全国の手織物や時代衣装の展示や
工房見学も出来ます。
二階からは、中庭と桜が見えました。
先日見た比叡山の桜が、京都ではラストだと思っていましたが、
市内の西陣に桜が咲いている事に驚きました。
織成館には、織成茶寮と言う喫茶店があります。
お店の方に、この桜にまつわるお話を聞きました。
平成3年5月14日・・・・滋賀県を走る信楽鉄道の衝突事故が起こり、
渡文さんの社員さん10名ほどが電車事故に巻き込まれ
2人の社員さんが亡くなられました。
この桜は現場のそばの小さな苗木を持ち帰り、会社の中庭に
植えられたそうです。
「きっとこの桜は、命日である5月14日に咲きたくて、
めいっぱい、遅く咲こうとしてるのでしょうね・・」と お話して下さいました。
こちらの着物と帯は、五十年程前のもの。
波に鶴の振袖。帯は、渡文最高級の帯。
この帯は、昨年末 紅白歌合戦に出演された女優の杏さんに、
お貸しして結んで頂いた帯だそうです。
大胆な菊家紋柄が、印象的です。
喫茶室のタペストリー。
日本画・伊藤若冲「黒と金の世界」。
西陣・織成館。
伝統美の能衣装と中庭の桜が綺麗です。