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西陣で見かけた「仁丹商標入り町名表示板」。
「仁丹商標入り町名表示板」は、四つ辻や町境の建物外壁などに設置されています。
縦90・5センチ、横14・5センチで、達筆な黒字で掲示位置の住所が表記され、
下部に森下仁丹の商標「大礼服マーク」が付いています。
仁丹。。。。懐かしい名前です。
(仁丹は、1905年(明治38年)に「懐中薬」として発売されました。
16種類の生薬を配合して丸め、銀箔でコーティングした丸薬です。)
仁丹は、大礼服姿の「将軍マーク」が有名です。
実際には、軍人ではなく外交官をイメージしたデザインだそうです。
「仁丹商標入り町名表示板」は、1893年創業の医薬品会社「森下仁丹」(大阪市)が
約100年前に広告を兼ねて設置し始めたとされ、同社100年史には
「明治43年(1910年)ごろ、大阪、東京、京都、名古屋で始まり、
全国津々浦々に広がった」とあります。
しかし、同社の資料は米軍の空襲で焼かれ、詳細は不明。
かつて、全国展開した「仁丹商標入り町名表示板」。
現在は、京都の市街地以外ではほとんど残っていないそうです。
こちらの↓表示板は、上京区の区が旧字体です。
空襲や開発から逃れてきた「仁丹商標入り町名表示板」。
京都の町に現存する数は、740点だそうです。
町並み同様に、大切に残して欲しいと思いました。