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5月に訪れた時は、ちょうど地震から1か月目でした。ポカラは地震の影響がほとんどなかったにもかかわらず旅行者は激減。例年なら、インド人避暑客や中国人のツアーで混み合うはずが、どこもかしこも閑散としており、ホテルやレストラン従業員の悲壮感のようなものを肌で実感しました。
7月・9月の訪問時には、雨季中ということもあり旅行者は少ないながらも、徐々に活気を取り戻している感もあり、秋以降のシーズンへも期待できるを期待できるような雰囲気でした。
そして地震から半年がたつ今回。雨季も終わり本格的な乾季に入り、本来満員御礼になるこの時期。例年ほどではないにしても、地震後3回訪れた時よりも明らかに旅行客は増えていました。
徒歩で出かけた日本山妙法寺。道中、私たちと同じように歩いて移動する外国人旅行者をたくさん見かけました。
到着した日本山妙法寺にも、外国人ツーリストがたくさん。
フェワ湖挟んで真正面に見えるサランコットの丘周辺には、空を舞うたくさんのパラグライダー。
レイクサイドで毎回よく利用するレストランでも、前回までは、私たちが利用するときはほとんど貸切状態で、他の客の姿を見かけなかったのに、今回はたくさんの食事客でにぎわっていました。
一見すると、賑わいを取り戻したように見えるポカラ。しかしその活気とは裏腹に、現地の人たちは苦しい状況に直面しているのです。
それは、9月末から続いているインドの経済封鎖の影響。ほぼ1か月以上まともにガソリン等の燃料や調理ガスが手に入らない状態が続いており、レストランでは、調理ガスが足りずに営業に支障が出ているところも多数。
通常メニューでは営業できないため、縮小営業しているところも多く、老舗のムーンダンスレストランの入り口には「限定メニュー」が置かれていました。
いつも宿泊するシャングリラビレッジリゾートでは、利用客が少なくボイラーを作動させると無駄に燃料を使わなければならない、とのことで、一時的にボイラーを止めており、シャワーからお湯が出ない状態となっていました。(身体を洗うお湯が必要な場合は、バケツで提供します、と)
国内線も減便運航中。20社以上あるツーリストバスは、毎日どこかしら運行はしているものの、前日までに燃料が確保できないバスは運休になることも。
せっかく旅行者が増え始めたこの時期に、地震とは全く関係のない燃料危機により十分なサービスを提供できない事態に陥っており、活気の裏にも、地震直後の悲壮感とはまた違った、諦め感のようなものも感じられるのでした。
これはカトマンドゥも同じこと。早く状況が改善されることを願うばかりです。