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ネパール地震後のポカラ

春日山 紀子

春日山 紀子

ネパール特派員

更新日
2015年6月3日
公開日
2015年6月3日
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4月25日に発生したM7.8の1回目の地震。震源のゴルカにはカトマンドゥより近かったにも関わらず、ほとんど被害が出ていない第二の観光地・ポカラ。

しかし地震の影響を受け、カトマンドゥ同様旅行者の数は激減。ホテルやレストラン従業員からは「普通に旅行ができるのに、、、」という嘆きの声をきいていました。

実際にはどんな状況となっているのか、地震から1か月後の5月末に訪問してきました。

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まずカトマンドゥ~ポカラ間を結ぶプリティビハイウェイ。カトマンドゥに近い場所では、レンガ造り家の古い家が崩壊しているような光景も見られましたが、意識しなければ気づかない程度。

地震の10日ほど前にも陸路往復していたのですが、道路状態はその時と変化はなし。拡張工事の影響で地面を掘り返していたり、崖を削っていたりする場所は目につきますが、これは地震とは関係ありません。

ポカラのあちこちでも、地震による被害は見られませんでした。旅行者の方が訪れそうな見どころすべてを周ることはできませんでしたが、次の場所での影響は全くありませんでした。

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日本山妙法寺。ここからの眺めは素晴らしく、この日も、フィッシュテイル(6993m)や7000m級のアンナプルナの峰々がうっすら見えていました。

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レイクサイドのボート乗り場から、中洲のバラヒ寺院を望む。ネパール人にも人気の参拝&観光スポットです。

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デビズフォール。今は乾季の最後で水量が極端に少なく、迫力が全くありませんが、雨期が始まると、轟音をあげて流れる様子に圧倒されます。

(ほぼ同じ角度から撮影した雨期中の滝の様子↓)

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中央に見えるのは日の出&ヒマラヤ鑑賞地として有名なサランコット。ポカラで人気のアクティビティー、パラグライダーの離陸地点ともなっている場所です。写真では見えづらいかと思いますが、この日も昼頃、10機ほどが空を舞っていました。

このほか、早朝には電動グライダー(ウルトラライトフライト)も飛んでいました。

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ただ、もうすぐ雨期に入り、もともとオフシーズンに入るネパール旅行。

パラグライダーや電動グライダーは雨天中止(翌日振替可)となるため、予定通り楽しめないことも多い時期です。また、雨の影響を受けやすい7月~8月いっぱいぐらいは休止となることもありますので、確認が必要です。

カトマンドゥ~ポカラ間陸路の途中では、例年土砂崩れが発生する地点がありますし、昨年8月には、日本山妙法寺の仏塔裏すれすれの場所からフェワ湖にかけて地滑りが発生し、麓の民家などを飲み込み、死傷者を出す災害も起きており、その痕がまだ生生しく残っていました。

当時のブログ:

そんなこともあってか、日本山妙法寺の仏塔の裏の日陰で涼んでいると、参拝に来ていたネパール人僧侶に「ここは地盤がゆるく危険だから、長居はしないほうがよい」と声をかけられたりもしました。

今回、グプテシュワル・グファやマヘンドラ・グファ(いずれも洞窟)には、あえて立ち寄りませんでした。地震の被害はないとはいえ、地元の人も「こんな状況のときに行くことはないんじゃない?」という意見。確かに、洞窟に入っているときに余震がおきたら、と考えると、影響はなくても精神的に怖い思いをしそうです。

これから雨期にかけて、発生しやすくなる自然災害もありますし、余震はまだ発生しており、震源がポカラよりになる可能性も否定できませんので、訪問場所を選びながら観光を楽しんでいただければ、と思います。

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なお、ポカラに観光客を呼び戻すための対策として、ホテルの宿泊費用やレストランでの飲食代、各種アクティビティー等、代理店を通さず直接予約する場合に限り、割引が適用される事が決まっています。

たとえば、ホテルは公示料金から最大50%割引となるところも(代理店を通したり、ホテル予約サイトを通す場合は適用されません)。レストランでは最大20%割引。

ただしいずれも、施設によって対応は異なりますので、割引の有無については直接ご利用施設にご確認を。

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