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べラージオのボタニカルガーデンに日本の春がやってきた!そして和泉正敏氏による石の彫刻も必見!

石川 葉子

石川 葉子

アメリカ・ネバダ州特派員

更新日
2015年4月6日
公開日
2015年4月6日
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ベラージオのボタニカルガーデンに、ついに日本の春をテーマにしたガーデンがお目見えしました!

このボタニカルガーデンは、四季折々のテーマに合わせて花や草木を使って創り上げられる温室のような庭園で、ツーリストにも飛びぬけて人気のあるアトラクションのひとつですが、

日本をテーマにしたガーデンは初めてということで、先月26日にはオープニングイベントも行われました。

さて、毎日約2万人の人が訪れているというこのボタニカルガーデン、初登場の「日本の春」がどんな風に楽しませてくれるのか、さっそく見てみましょう。

ガーデンに入ろうとして多分一番最初に目に飛び込んでくる巨大な桜の木。アクリルで丁寧に作られている桜の花や葉っぱは300個ほど。そして、5mちょっとあるというこの木を見上げていくと、天井からつるされた色とりどりの番傘が目に入ります。この番傘には桜の木や鶴などが描かれているのがわかりますが、これ、全部手書きなんだそうです。

そして足元に目をやれば、桜の木の根元は池になっていて、たくさんの鯉が泳いでいるんですよ。この池には、これまた大きなつくばいから水がしたたり落ちていて、さすが、「水」の使い方が上手なベラージオらしい見せ方だなぁと感心したり。

そしてボタニカルガーデンと言えば、お約束の「生花」で作られた生き物たち。今回は、鶴と亀というおめでたい取りあわせのオブジェとなりました。

亀の甲羅はこんな風に生花で覆われています。

さて、水を湛えた池の向かい側には対照的な枯山水。そこには竹や丸太を組んで作られた茶室もありました。

そのまま歩いていくと中央に広がるのは、桜の木に囲まれた高さ8mほどの塔と浮桟橋のある庭。

さらに出口へ向かって進むと、左手にもうひとつ。こちらは天井からつるされた藤やブーゲンビリアと、水の流れ落ちる大きな岩、そして石灯籠のあるガーデンです。

82,000の生花を使い144時間かけてできあがった「日本の春」の風景、実は園芸やデザインのチームが実際に日本に行って、東京や京都の庭園を研究してきて創り上げられたのだそうです。

落ち着いた佇まいの日本の風景の中に、ベラージオらしいゴージャス感が程よくミックスされた素敵なガーデン、世界中から訪れているツーリストの皆さんの目には、どんな風に映っているのでしょうか。

さて、オープニング・イベントではもうひとつの素敵な展示もお披露目されました。

ホテル正面玄関を出てすぐ右側に展示されている石の彫刻、「A Gift From the Earth(大地からの贈り物)」。

ここには大きな四つの石が、1本の木を囲むように並んでいます。それぞれの石は左から「風」「火」「水」「土」と地球上の四つのエレメントを現しているという、まさに大地の贈り物。

これは日本の彫刻家・和泉正敏氏の作品で、ひとつの石はだいたい7,700kg~12,000kg。使われているのは泥かぶり石というそうで、この日、和泉氏は、「さつまいもやジャガイモみたいに泥の中にころがっている石なんです。」という説明をされていました。

広報の方によれば、和泉氏は仙台でみつけたこの石たちを一年間その場所でねかせておいたのだとか。移り変わる四季を通して、石たちを前に「どうやって彫るか、どんな形にしていくか。」をじっと考え続けたのだそう。それからご自身のアトリエのある高松まで船で運び、そこで6ヵ月かけて作り上げたという、実に18ヵ月の時間をかけて生み出された作品なのだそうです。

そしてこの石を展示するにあたり、ラスベガスのいろいろな所を見て回られた末、

ベラージオのこの場所が一番ふさわしいと感じ、ここでの展示を決められたのだとか。

鉄分を含んだ少し赤っぽい色合いがちょうど建物の外壁の色と混ざり合って、

まるでずっと前からここにあったような印象です。さあ、これからラスベガスへいらっしゃる皆さん、「日本の春のガーデン」と「大地からの贈り物」、ぜひ見に来て下さいね!

【Bellagio Botanical Garden】

べラージオホテル内(宿泊していなくてもガーデンに入れます)

*べラージオ正面入り口から入ってチェックインカウンターを左に見ながらまっすぐ進むと、

つきあたりがボタニカルガーデン。

24時間オープン・入場無料

今回のディスプレイは5月11日まで

その後メンテナンス期間を経て、夏のディスプレイに変わる予定。

■これまでのボタニカルガーデンはこちらからどうぞ

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