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12月初旬の朝、小樽・札幌間の海岸沿いに車で走行中のところ、偶然に遭遇しました。
海から立ち昇るような雲(柵の向こう側に見えるのが海です)。
水面から沸き立つ霧のような水蒸気さえ見えます。
肉眼では、まさに下から上へ上昇しているように見えました。
この日は夜間、急激に気温が下がり、朝になっても気温が上がらず前日との気温差が激しい朝でした。
このため温度変化が気温より緩やかな水温が気温よりも高くなったことも影響し、大量の水蒸気が発生しているのかもしれません。
初めて見る不思議な光景だったので、見晴らしがよい場所へ移動。
時間が経つに連れて立ち上る霧のような水蒸気は消えていきましたが、雲は大きくなっています。
海上で発生した雲が陸地へ入り込んでいく様子も見えました。
撮影した場所は、小樽市の張碓(はりうす)近辺。
雲が流れている方向は、札幌の北、当別・岩見沢方向のようです。
当別・岩見沢方面の陸地と反対方向には、雲がさらに大きく発達。
石狩郡当別町や空知地方の岩見沢市などは、雪が多い地域です。
特に岩見沢市は、国の特別豪雪地帯にも指定され、ひと晩に1メートル近い降雪となる局地的ゲリラ(?)豪雪に見舞われる地域でもあります。
その原因のひとつが、この石狩湾で発生する「石狩湾小低気圧」といわれる局地的低気圧。
寿命も短く、発生の原因も解明されていないそうです。
まさにこのとき、石狩湾小低気圧により、大規模な雲が発生していたかもしれません。
雪雲は、ヒートアイランド現象の影響もあり比較的気温が高い札幌圏を避けて陸地へ流れ込んでいたようです。
撮影地点や札幌は晴れていましたが、このときの岩見沢地方は、吹雪のため道央道岩見沢IC~滝川ICが通行止めになっていました。
ちなみに札幌から岩見沢までは約32kmです。
札幌市内でも区が違うと天候が異なります。
冬期、しばしば局地的に吹雪になることあるので、雪国・北海道の旅行は、時間に余裕を持って計画を立ててください。