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皆さん、こんにちは!
今回は、先日フィレンツェの新しいオペラ劇場でベッリーニ作曲清教徒のオペラを見に行ってきましたのでご紹介します。
さて、私の一番大好きな作曲家でもある、ヴィンチェンツォ・ベッリーニ、シチリア、カターニアの出身で、18歳の時にナポリの王立音楽院(現在の国立音楽院ですが、場所は移っています。)へ入学、在学中に音楽院内で公演されたオペラの処女作、アデルソンとサルヴィーニが認められ、その後、オペラ、ビアンカとジェルナンド、海賊と相次ぎ成功されました。
30歳になるとオペラ、夢遊病の女をミラノで発表し大好評を博しますが、彼自身では管弦楽法の未熟さに納得ぜずにもう一度研究されその後オペラ、ノルマで大成功を得ました。
しかしながら、2年後にヴェネツィアで初演された、テンダのベアトリーチェが不評に終わり、失望したベッリーニは、念願のパリに移住し、パリの歌劇場、イタリア座からの依頼を受けて作曲されたグランドオペラがこの清教徒、約一年かかってベッリーニが作曲された最後のオペラでもあります。
なぜならば、病気?!(噂では、毒殺されたとも言われています。)のために34歳の若さで短い生涯を閉じました。
ベッリーニは、ロッシーニやドニゼッティと共に19世紀前半のイタリアオペラ界を代表するベルカントの天才作曲家で、中でも特にベッリーニについてはショパン、ベルリオーズ、ワーグナーらの賞賛と愛情の言葉を得ている事で知られています。
父親も祖父も音楽家であり、音楽を学ぶ前から作曲を始めたという神童でありました。
最後のイタリア5000リラ紙幣の肖像がベッリーニだったことは皆さんもご存じのはず!
軽い声のテノール(コロラトゥーラテノール)や現在は軽いソプラノ(コロラトゥーラソプラノ)のアリアが有名なこのオペラ。
(ソプラノに関していえば、ベッリーニはソプラノの重い声の人のために作曲していました。)
バリトンの歌も聞きごたえがあります。
2重唱もコンサートでよく歌われるようになりましたが、オペラ自体はマイナーなオペラで世界的には開演数が少ないほうです。
このオペラをフィレンツェに新しくできたオペラ劇場で鑑賞ができてとても幸せでした。
フィレンツェの中央駅から約1キロ程度にあるこの新しい現代オペラ歌劇場
入口に入ってみるとまだまだおニューの匂いがしてました。
音響は場所にもよりますがなかなかのいい評判で、形は伝統的な円形型ではなくアリーナ型です。
1800人収容するこのホール、2011年9月、ズビンメーター指揮、ベートーヴェンの第九で開催されましたが(一般公開せず関係者のみで行われました。)
その後、許可がでるまで約2年かかり、2014年5月に正式にオープニングセレモニーが行われました。
そして、9月から本格的にオペラやコンサートをする様になりました。
内装は日本人もホッとする木材でできています。
今回はゲネプロを聞きに行きましたので、関係者や知り合いの人たちがたくさんいて、緊迫していました。
終了後、楽屋へ入ることができました。
そして、独占で主役のイタリア人、日本へも度々来日された、若手大人気のコロラトゥーラテノール、アントニーノ・シラグーザ氏のインタビューが実現できました。
アントニーノさんは、普段はロッシーニオペラをよく歌っていますが、最近ではベッリーニオペラにも積極的に歌うようになり、そしてシチリア出身の彼は、ベッリーニオペラが歌えることはとても幸運ですと、それから、ベルカントのオペラなので長いフレーズで常に歌うことが今回の課題であり、テノールには有名な高音の出てくるアリアが一幕の初め、舞台に出てからすぐに歌うので、そのあとのテンションを終幕の最後まで保つことが大切だとおっしゃっていました。
とても気さくで、感じのよい方で奥様、2人の息子さん、義理の父さんが付き添いで、家族が一丸となって彼を支えていました。
今後のオペラ公演の予定は、ウイーンでセビリアの理髪師、トリノでイタリアのトルコ人、バルセロナでドンパスクアーレ、ウイーンでシンデレラ、ナポリでドンパスクアーレなどです。
日本にも清教徒のオペラで来日されましたし、東京と大阪でソプラノのエヴァ・メイと共演でリサイタルをされました。
キングレコードからカルーソ、トスティ、ドニゼッティなどの集曲されたCDが発売されています。
ベッリーニオペラ、清教徒
簡単なあらすじ
全3幕ありますこのオペラは、17世紀の清教徒革命時代のイギリスを舞台としています。王党派の騎士アルトゥーロに恋するエルヴィーラは、父親の意向で清教徒のリッカルドと結婚することになっていましたが、伯父ジョルジョの説得によって、アルトゥーロとの結婚が許されます。しかしながら、彼は使命感から先の王妃を救出し、結婚式の場から逃走してしまうのです。彼が王妃と逃げて裏切られたとエルヴィーラは狂乱します。しかし最後には二人はめでたくハッピーエンドで終わります。
演出家 ファビオチェレーザ
グァルティエーロ・ヴァルトン
ジャンルーカ・ブッラット、リッカルド・ザネッラート(1月30日、2月1日、4日)のダブルキャスト。
エルヴィラ
ジェッシカ・プラット、マリア・アレイダ(2月1日、4日、10日)のダブルキャスト。
リッカルド
マッシモ・カヴァレッティ、ジュリアン・キム(2月1日、4日、10日)のダブルキャスト。
アルトゥーロ
アントニーノ・シラグーザ、ジェース・レオン(2月1日、4日、10日)のダブルキャスト。
エンリケッタ
ロッサーナ・リナルディ、マルティーナ・ベッリ(2月1日、4日、10日)のダブルキャスト。
ブルーノ・ロベルソン
サヴェーリ・オフィオーレ
ロード・グアルティエーロ
ジャンルーカ・マルゲーリ他
日程
1月28日(水)20時半
1月30日(金)20時半
2月1日(日)15時半
2月4日(水)20時半
2月5日(木)20時半
2月10日(火)20時半
I Puritani
DI VINCENZO BELLINI
Artisti
Direttore
Matteo Beltrami
Regia
Fabio Ceresa
Scene
Tiziano Santi
Costumi
Giuseppe Palella
Luci
Marco Filibeck
Movimenti coreografici
Nikos Lagousakos
Assistente movimenti scenici
Riccardo Olivier
Orchestra e Coro del Maggio Musicale Fiorentino
Giorgio Valton
Gianluca Buratto/ Riccardo Zanellato (30/01, 01-04/02)
Elvira, figlia di Gualtiero
Jessica Pratt / Maria Aleida (01-04-10/02)
Riccardo
Massimo Cavalletti / Julian Kim (01-04-10/02)
Lord Arturo Talbo
Antonino Siragusa / Jésus Léon (01-04-10/02)
Enrichetta
Rossana Rinaldi / Martina Belli (01-04-10/02)
Bruno Robertson
Saverio Fiore
Lord Gualtiero
Gianluca Margheri
Performer – Fattoria Vittadini
Mattia Agatiello
Pablo Andres Tapia Leyton
Alexander McCabe
Riccardo Olivier
Daniele Pennato
Claudio Pisa
チケット売り場、お問い合わせ、インフォメーション
Opera di Firenze
住所、Piazza Vittorio Gui
(Viale Fratelli Rosselli, 7)
50123 Firenze
電話番号、+39 055 2779.350
biglietteriaonline@maggiofiorentino.com
チケット売り場は、月曜日14時から18時、火曜日から土曜日は10時から18時に開きます。そして、当日オペラが始まる1時間前にも開きます。
私も今回のゲネプロを鑑賞し、シラグーザさんともお話ができてパワーをいっぱいいただきました!
ありがとうございました!
ケイコ
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