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この映画は、14年前に制作された“西便制(ソピョンジェ)”の続編で、血はつながっていないけれどもパンソリ師の育ての父の元で育ったソンファとドンホのその後が描かれています。
イム・グォンテク監督ならではの独特な本当に美しい背景の中で描かれるソンファとドンホの恋。目が見えないままパンソリ師として旅するソンファと、ソンファを‘ヌナ(お姉さん)’と呼ばなけらばならないことに耐えきれずに家を飛び出し、その後もソンファを忘れることができずに、父の死後ソンファを捜し求めるドンホの二人の感情が太鼓にそって歌われるパンソリの深い音色からも感じとれる映画です。
93年に公開された<西便制>で娘のソンファ役だった女優さん(オ・ジョンヘ)がそのまま今回の映画に出演しているのですが、久々に映画に出演するとは思えない、少女から大人の女性となった彼女を見て、私も時代の流れを感じました。最近の映画のように軽いタッチとはほど遠いのですが、韓国語でいう<ハン(恨)>・人生への切なさや悲しさなどをパンソリという韓国の伝統音楽を通じて実感できる映画ではないでしょうか。
もう一つ、今月19日から公開中の「同い年の家庭教師2」。2003年に公開した「同い年の家庭教師」では、韓流スターグォン・サンウが主演して当時韓国でも大ヒットしましたが、今回の映画は日本の女の子‘じゅんこ’が韓国語を学ぶために韓国を訪れ、変なことでじゅんこの住むゲストハウスで家主の息子(ジョンマン)から韓国語の授業を受けることになるというストーリーで、主演の俳優さんも新しくなっています。韓国語のレッスンでじゅんこの学ぶ韓国語は、すごい韓国語ばかり。映画後には、じゅんこは ‘ヨク(悪口)様’になっているのです。韓国語や韓国の文化を使って、それをコミカルに表現したニット溢れる映画です。
二本とも現在公開中ですのでハングルでしか見ることができませんが(最近はハングルが分かる人も多いので大丈夫かもしれませんね^^)、日本でビデオになったら一度ご覧になってみてください。