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家庭によって行う時間は若干違いますが、しかしどこのお宅でも新年の最初の時間に、先祖にこの年の幸福を祈願する茶礼(チャレ、<祭事>)を行います。(右の写真が、茶礼のご膳です)
韓国では、祭事では基本的に男性のみが行います。祭事の仕方にも事細かな順序があるのですが、簡単な順序としては、まず先祖に床に頭をつけて行う最敬礼を2回した後、お酒を捧げます。その後、先祖の方たちが食事される時間をしばらく取り、それが終わるとみんなでご膳の食べ物をいただきます。
この時間が朝食になるのですが、この日の朝は韓国ではトックッ(お餅のスープ)を食べます。
トックッに使われるカレトクというお餅は、長くて真っ白なお米で作るお餅なのですが、新しい1年のスタートということでこの日だけは厳粛で真っ白できれいな気持でありたいということからこのお餅を使った料理を食べるそうで、お餅が長いことから長寿を祈願する意味があり、またこの日に食べるトックッは“添歳餅”とも呼ばれて、一歳年を取るといった意味もあります。私はこのトックッを食べるたびに、昔テレビで見た韓国のお笑い芸人の“お正月にトックッを食べ過ぎて、自分の叔父さんより年上になってしまった>というギャグを思い出してしまいます。
食事が終わると、年上の人たちに“歳拝(セベ)”と呼ばれる挨拶をします。
子供たちがお正月で一番楽しみにしているのが、この 歳拝(セベ)。というのも、この歳拝をすると、お年玉がもらえるからです。(上左の写真は、子供が歳拝をする時。“お年玉、奮発してね!”とでも言っているかのようです^^;)子供たちの年齢にもよりますが、一人1万ウォンほどもらっているようです。
今年は連休が短いためか、朝食を食べて午前中のうちから奥さんの実家や自分の家に早速移動する人が多いようです。
18日には33万台が、19日は37万台の車が移動するとのこと。
私はお正月やお盆が来るたびに、どんなに大渋滞して田舎まで10時間、12時間かかろうと、どんなにお休みが短くても、1晩でも家族と一緒に時間を過ごすためにお土産を手にして田舎に帰る韓国の人の深い“家族の絆”や“家族を慕う思い”を見せつけられるのです。