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今月に入りパリは、自動車の排気ガスに由来するPM10を原因とする、大気汚染が起きています。特に深刻な日は、市内および近郊でナンバープレートに書かれた番号に沿った車やオートバイの交通規制を行なっており、同時に規制が行われる日は公共交通機関が無料になります。
今冬の大気汚染は、冬に起きたものとしては過去10年間で最悪のレベルに達しています。市内を歩いてても景色がかすみ喉や目に違和感があるなど、空気の悪さを実感できます。大気汚染の発生は天候にも関係しており、安定した高気圧が上空に停滞することにより、自動車などから排出された汚染物質が拡散されないことも、要因の1つと言われています。パリに限らずリヨンやグルノーブルなど、地方都市でも大気汚染は深刻化しています。
規制がかかる日には地下鉄の駅は改札横のドアが解放されたり、切符を通さずとも改札機が回るようになります。旅行者にとっては交通費が浮いて嬉しい半面、外を歩き回る観光客にとっても、市内の空気は通常よりも悪い状態にあるため、健康には良いとは言えません……。
この規制および公共交通機関の解放は、ここ数年毎年行われています。パリを訪れ公共交通機関を使った時に驚かないよう、少し心の片隅に置いておくと良いかもしれません。