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前回、前々回と ピエモンテ州にある 世界遺産 について触れましたが、実は、世界遺産には、
ユネスコ無形文化遺産というものも存在します。
対象となるのは、芸能や伝統工芸技術など形のない文化であり、その土地の歴史や生活風習などと
密接に関わる物や事について評価される文化遺産のこと。
無形文化遺産は、食の分野でも適応されており、2010年にはイタリアを代表とする地中海沿岸国(ギリシャ、スペイン、ポルトガルなど)に伝わる地中海料理がそのヘルシーな食生活や風習で評価され認定されました。
ではここで、
無形文化遺産に認定されたヘルシーな地中海式料理のポイントをまとめてみます。
1.オリーブオイル、野菜、果物を毎日たっぷり摂ろう!
2.魚中心の食事に!
3.穀類、豆類、チーズ、ヨーグルト、ワイン(1日 1,2杯)なら毎日摂っても OK !
そして、それらをゆっくり時間をかけて楽しみながら食事をすることも大切。
お水をたくさん飲み、(1日 コップ5,6杯=1リットル以上を目安に。)
適度な運動を心がければ、コレステロール・血糖値・肥満・認知症・生活習慣病予防などにも有効とされ、
実際に、地中海のライフスタイルが良好な健康をもたらすということは医学的に証明されています。
ご興味のある方は、無理のない程度に取り入れてみてください!
さて、ここで、注目したいのは、ユネスコ無形文化遺産に選ばれた理由として挙げられる
その風習イコール 地中海式ライフスタイルについて。
食事には適量のワインとともに、コミュニケーションをとりながらゆっくりと食事を楽しむ。というところ。
2013年には、日本の「和食・日本人の伝統的な食文化」もユネスコ無形文化遺産に認定されましたね。季節を大切にした料理の飾りつけや器選びも大切な要素ですが、お正月などの年中行事を大切にし、食の時間を共有することで家族や地域の絆を深めてきた。といった理由こそが、何よりも未来に伝えたい無形の文化遺産だと私は思っています。
日本では、地中海式ダイエット という言葉から、痩せる!なんだか体に良いみたい!ということに関心が向いたように思いますが、ユネスコ公式サイトを読んでみると根本は、やはり、家族の健康・生活の質・より良い生活へ高めるための料理。適量のワインを交え、ゆっくりとコミュニケー ションをとりながら摂る食事スタイルのこと。となっているのです。
現実問題、日本社会では毎日は難しいかもしれませんが、週末や行事日には家族団らん・もしくは友達とワイワイ食卓を囲み愉しい時間を共有することが無形文化遺産に選ばれた食文化を守っていくことに繋がるのではないでしょうか。
よく笑い、よく食べ、よく眠る。
簡単なようで簡単ではなくなってきた現代社会。
さぁ。地中海式ライフスタイルで人生を楽しみましょう!