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伊賀国・忍者(其の七)の巻  ~忍者の七変化②~

な*る

な*る

三重特派員

更新日
2017年10月1日
公開日
2017年10月1日
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~忍者の七変化②~

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(伊賀市立て看板)

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忍者として、忍び込んで情報を得る為には、危険もさることながら、膨大な時間や手間暇も掛かったようです。

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あらかじめ、出来る限りの情報を手早く入手できるのは・・・お寺であったそうです。

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江戸時代には「寺請制」という制度が今の市役所や区役所の役割を担っていたといいます。

地元に住んでいる家族構成などがすぐに分かる「人別帳」が管理されていたこともあり、忍者は「虚無僧」「出家」「山伏」に扮して、まず寺に赴いたといいます。

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(伊賀市の寺町通)

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なりすます為には、忍者と別の修行も大事だったとの事。

お坊さんならば、お経を読めなければならない。

猿まわしならば、猿を使い芸を見せなければならない。

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厳しい忍者の忍術修行と同時に成りすます職業の修行。

忍者の努力は果てしなく大変なのだなぁと想像かたくないです。

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髪形・服装・持ち物・職業にあった言葉使い・歩き方・立ち振る舞いなどの仕草など。

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(姿かたちを変える忍術)

●変声の術

・・・腹話術のようにいくつもの声を使い分けたという。

●変相の術

・・・おしろい等の化粧道具やウコンで肌の色を変えた。

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(ウコン=ターメリック)

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ウコンはショウガ科の植物で、すりつぶせば黄色い染料にもなった・・・肌に塗って病人のような顔色を装った。

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毒草を塗って顔を腫れあがらせたり、何日も断食をしてやせこけたり、髪や爪やヒゲを伸ばして病人に成りすました。

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(魚の鱗(うろこ))

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魚のうろこをコンタクトのように目にはめて、目の不自由な人を装おうこともあった。

●変体の術

・・・痩せたり、太ったり、体つきを変える。

杖をつき、足の甲で歩き、足腰が弱い人に成りきった。

肩の関節をわざとはずして、手足が不自由な振りをした。

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忍者たちは、警戒が厳重な関所や顔見知りのいる場所などは、顔や体や声まで変えて、相手の警戒を解き、油断させました。

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前回号でも取り上げた(常の形)・・・一般市民に成りすます。

地元の人に成りすますことは、その地方の方言を覚えなければならなかったようです。

実はこの(常の形)が一番、難しい隠れ蓑かも?知れませんね・・・。

中でも薩摩(今の鹿児島県)の方言はまねるのが難しく、すぐによそ者だとばれたといいます。

ゆえに薩摩の国から無事に帰って来れたものはほとんどいなかったらしく、「薩摩飛脚」といい、忍者達は覚悟を決めて旅立ちました。

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忍者を知れば知るほどに、ありとあらゆる手だてを使い、ありとあらゆる知恵と工夫と努力を重ね、奥が深いなぁと感じさせられることが多々です。

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(伊賀上野にある忍者博物館)

三重県伊賀市上野丸之内117

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次号に続く。

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