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自然環境に存在するもののみを素材にしてランドアートを作り出す世界的にも有名なアーティスト、「アンディーゴールズワージー」。彼の作品は落ち葉や雪などを使ってアートを作り上げその一瞬のみを切り取った作品を手掛けることが多いのですが、ここサンフランシスコのプレシディオ公園では、いつ来ても楽しめる彼の作品が4つも展示されています。今回は彼が手掛けた「Spire」「Tree Fall」 「Earth Wall」の3つをご紹介します。
アンディーゴールズワージーの4つの作品
サンフランシスコの北、ゴールデンゲートブリッジ周りに広がるプレシディオ公園は、緑が豊かでゴールデンゲート公園に続いてサンフランシスコ市民の憩いの場として親しまれている場所です。そんなプレシディオ公園にはアンディーゴールズワージーの作品が4つも展示されており、どれも無料での鑑賞を楽しめます。
以前のコラムですでに「木々の線:Woodline」についてご紹介しましたので、今回は残りとなる「尖塔:Spire」「地球の壁:Earth Wall」「落ちる木:Tree Fall」の3つをご紹介します。Woodlineの紹介及び、プレシディオ公園までのアクセス情報は「とにかくフォトジェニック♪アンディーゴールズワージーのウッドライン!」をご覧ください☆
尖塔:Spire
プレシディオ公園の南口に近いトレイルの中にあるのがSpire。30メートルの高さとなるモントレーイトスギ37本を束ねるようにして作られたこちらのタワーは、アンディーゴールズワージーらしい感性が光る作品に仕上がっています。
このイトスギは1880年代に軍がこの公園に植え付けたもので、寿命を迎えた木々を新しい苗木に植え替える際に出た資源を再活用して作られていますよ。
プレシディオ公園の森の中を歩いていても木々の間からすぐに見つけることができるこちらの斬新な木のタワー、公園の新しいランドマークとして市民に慕われています。
落ちる木:Tree Fall
続いてご紹介するのが「Tree Fall」。同じく寿命をむかえたサイプレスイトスギを資源として再利用されて作られた「Tree Fall」、プレシディオ公園の中でも北東エリアに位置します。
この作品は真下の写真のような窓の無い建物の中に展示されており、週末となる土日の10:00am-4:00pmのみ観覧が可能です。ここは、アメリカ南北戦争の際に軍が火薬を保管していた建物で、全米で唯一、アンディーゴールズワージーの作品が室内に展示されている場所でもあります。
この作品は、サイプレスイトスギと公園内で採掘されたクレイに、ヘイト通りの美容院から寄付された髪の毛を混ぜて40人のボランティアと共に天井と木材に全く同じ色調になるように塗り固められたもの。自然光のみが使われるこちらの展示物は、光と影によって印象が大きく変わるアンディーゴールズワージーの世界観を楽しめます。
地球の壁:Earth Wall
最後にご紹介するのが「Earth Wall」。ここは「Tree Fall」の展示場所から徒歩数分の距離にあり、「Arguello
(アルゲッロ)」と呼ばれるレストランの裏庭に展示されています。この展示物を観覧するには、「Presidio Officers' Club」のフロントから館内に入って裏庭に出る形となります。
フロントでチェックインする際に、この作品に関する資料を借りることもできますよ。この作品は公園内にあるユーカリの枝と、この作品がある建物を改装する際に出たクレイを主な原材料として使われています。
地球のよう丸い円球の形をした木々が、歴史ある建造物の壁に入り込んでおり、自然と人工物が融合する調和を楽しめる作品となっています。ちなみにこちらの展示品は、木曜日ー日曜日の10:00am-5:00pmまで観覧が可能です。
最後に
独特の世界観が魅力となるアンディーゴールズワージーの世界、彼の作品が好きな方はサンフランシスコ観光の際にぜひ立ち寄ってみてくださいね。どれも同じ公園内で歩ける距離となるため、公園散策を兼ねて4つのスポット巡りを楽しんでください♪