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パリ市内11区に19世紀に建てられた鋳造工場跡を利用したデジタルアートセンター「アトリエ・デ・ルミエール」。同所では世界的に有名な芸術作品を10メートル以上の高さがあるアトリエホールの床から壁にかけて投影し、光と音のデジタルアートとして楽しめます。
昨年は「グスタフ・クリムト」などテーマに行われ好評を博しました。今年はゴッホ作品にフォーカスした『Van Gogh, la nuit étoilée(ヴァン・ゴッホ、星夜)』はじめ『Japon rêvé(夢見た日本、浮世絵)』『Verse par Thomas Vanz(ヴァース by Thomas Vanz)』の3プログラムが、同じ会場で順に上映されます。それを遅ればせながら少し前に鑑賞してきました。
『Van Gogh, la nuit étoilée(ヴァン・ゴッホ、星夜)』では美術と絵画の歴史に革命を起こしたゴッホの足跡を作品を通して表現したものです。陽の光が輝く風景や夜の景色、地震の肖像画などゴッホが表現した詩的な世界が音と光で会場いっぱいに映されます。ゴッホの印象的な色彩と描き方は、デジタルアートとの親和性が高く、会場ではゴッホの世界観を全身で体験できます。
『Japon rêvé(夢見た日本、浮世絵)』では、ゴッホが愛した日本を主題に、葛飾北斎の代表作『神奈川沖浪裏』から、はなかい美しさを見せる桜まで、ゴッホが夢見た日本のイメージが投影されています。ゴッホを魅了した浮世絵がデジタルアートのスパイスが加えられて表現されています。
『Verse par Thomas Vanz(ヴァース by Thomas Vanz)』はフランス人監督Thomas Vanzがアトリエ・デ・ルミエールのために作った短編アート映像作品が流れます。銀河や星をイメージした詩的で視覚的な映像が会場全体を包みます。
開催期間は今年いっぱいと長く、まだまだ楽しめます。ぜひ訪れてみてください。
【データ】
住所:38 rue Saint Maur 75011 Paris
営業時間:10〜18時(金・土曜は〜22時、日曜は〜19時)
開催期間:『Van Gogh, la nuit étoilée』は2019年2月22日〜2019年12月31日
最寄り駅:地下鉄3号線Rue Saint-Maur