キーワードで検索
《洛西の古刹・地蔵院》
嵐山から桂川を南に下った西山エリアには、松尾大社に月読神社、鈴虫寺や常住寺、
世界遺産の苔寺など見どころの多いエリアでもあります。
そんな西山エリアにある地蔵院は、京都の紅葉では遅くまで紅葉が見られるところです。
場所は、バス停の「苔寺・すず虫寺」から石段を上った先にあります。
小高い丘に並ぶ住宅街を少し歩くと、紅葉と竹に包まれた山門が見えてきます。
山門までは見頃を迎えた楓の木々が続いています。
《幼少期の一休さんが過ごしたお寺》
「竹の寺」の愛称で親しまれている地蔵院は、1367年に室町管領の細川頼之公が
夢窓国師の弟子の宗鏡禅師を招いて建立しました。
ここは一休禅師(1394年-1481年)が幼少時を過ごした寺院でもあります。
見上げると、空高く伸びる竹と彩りの時を迎えた紅葉がとても綺麗です。
竹林を眺めながら、ゆるやかな坂を進み本堂へ。
現在の本堂は1937年に再建されたもので、延命安産の地蔵菩薩が本尊として祀られています。
《 「モシュ印 」と「コケ寺リウム」》
先日、祇王寺と圓光寺でも紹介したJR東海が主催する「苔」を用いたアート作品「モシュ印 」と
「コケ寺リウム」の展示が、ここ地蔵院でも開催されています
期間は、2019年9月1日(日)から12月8日(日)までです。
「モシュ印」とは、英語で苔を表す「moss」と「御朱印」をかけ合わせた造語です。
「モシュ印」は、御朱印の文字の部分を苔で描いたオリジナルアート。
各寺院に、約1.5×1.0mの「御朱印」を再現したものが各寺院 1点ずつ全8種類展示されています。
「コケ寺リウム」とは、密閉したガラス容器の中に、各寺院の象徴的な建物などのジオラマと
庭園を苔で再現したミニチュアアートです。
猪の目窓とのコラボが素晴らしいです。
期間中、「モシュ印・コケ寺リウムを撮影してInstagramに投稿しよう!」
等の楽しいキャンペーンも行われています。
https://souda-kyoto.jp/travelplan/koke/instagram_cp.html
《境内奥に建つ一休禅師母子像》
母子像の銅板には・・・・・・
「一休が生まれたこの地は、ここ地蔵院のあたりらしい。
このあたりは竹藪の深い森が多い。
地蔵院も「竹の寺」と呼ばれていた。
御所を追われた母子が暮すにふさわしい場所といえよう。
縁側に腰かけていると母に手をひかれた一休が、
いまにも現れるように思えてならない。」
水上勉「一休を歩く」より
地蔵院の辺りは山が近くて、12月の今は午後4時を回ると夕暮れが訪れてきます。
一休さんが過ごした約620年前は、さぞかし静かな深秋の世界が広がっていたでしょうね。
佳境を迎えつつある12月初めの地蔵院の紅葉景色でした。
《地蔵院》
◎ 京都市西京区山田北ノ町23
◎ 阪急電車 上桂下車 徒歩約15分
京都バス 苔寺下車 徒歩約3分
市バス 苔寺口下車 徒歩約10分
◎ 拝観時間 9:00~16:30 500円