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ネパール南部タライ地方、東から西にかけて広い範囲に暮らす先住民タルー族の新年は1月半ば(2020年は1月15日でした)。
正月には、米を原料とした料理がいくつか作られます。
例えば西ネパールに住むタルー族が必ず作るのは、米粉団子ディクリ。
米粉を水で練り、棒状の団子を作ります。タルー族のお母さん曰く、両端を少し膨らませるのがポイントだそう。
ディクリを主食に、葉皿にのせられた御馳走・ジャルカプルという名の魚やヤギ肉・ヤギのモツ・豚・鶏のカレーが並べられます。シンプルな味つけながらどれもかなりの辛さ。でも、なんというか媚びない辛さで、ひーひーいいながらもついつい食が進みます。
ジャルカプルという魚は脂がのり、とろけるような感動のおいしさ!
ちなみに、葉皿も手作りします。近くの林から採ってきた、沙羅双樹の葉が使われています。
おやつには、ディクリと焼き芋。
ディクリのほかに、普通のご飯の代わりにもち米も炊きます。
草で編んだかごに研いだ餅米を入れ蒸します。おこわみたいで美味!
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以上は西ネパール、カイラリ郡に住むタルー族家庭で体験した正月料理ですが、同じタルー族でも旅行者にもなじみのあるチトワン周辺に住むタルー族の正月料理はまた異なります。
「チチャル」と呼ばれるこれは、炊いた米をバナナの皮に包み皮ごと再び焼くもの。
日本のどこかの地方郷土料理にもありそうな外観ですよね。
これを手でほぐしながら、カレーにつけて食します。
ディクリにしてもチチャルにしても、日本にもありそうで親近感がわきませんか。