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オスカー・ワイルドという作家をご存知ですか? 彼の作品群でとくに有名な小説『ドリアン・グレイの肖像』や、児童向けのお話『幸福の王子』を読んだことのある人は少なくないと思います。
そんなワイルドに関する記念プレートが、ロンドンのクラパム・ジャンクション駅に掲げてあるんですよ。
プレートに書かれているのは、以下の内容。
オスカー・ワイルド
1854-1900年
才能に恵まれた劇作家かつ詩人オスカー・ワイルドは1895年11月20日の午後2時~2時半頃、ワンズワース刑務所からレディングゴール刑務所に移管される途中、この駅で同性愛嫌悪者らによる嫌がらせを受けました。
このプレートがワンズワースLGBTQ+フォーラムとネットワークレールらの共同で取りつけられたのは昨年の夏、2019年7月のことです。
いまのイギリスでは信じられませんが、オスカー・ワイルドの時代には同性愛行為は犯罪。
2年間の刑期を言い渡されたワイルドは手錠をかけられて移管されるとき、この駅で大衆に囲まれてしまい、非難や怒号を浴びせられたり唾を吐かれたり……そのひどさに、彼は泣き崩れたと伝えられています。
これが掲げられているのは、10番プラットフォーム。オスカー・ワイルドのファンだけでなく、LGBTQに賛同・共鳴する人々にとっては大きな意味のある記念プレートだと思います。
乗換えに利用する場合も多いクラパム・ジャンクション駅。もし次回行くことがあったら、この10番プラットフォームにも立ち寄ってみませんか?