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オーストリア国内で毎日数百人の単位で増え続けている新型コロナウイルス感染者は、本日までになんと2000名を超えました。少し前は、チロル州の2名だけだった感染状況がまるで嘘のよう。当のチロル州は感染者がオーストリア国内でもっとも多く、州内すべての市町村が隔離地域とされました。
ウィーン市内も相変わらず閑散としていて、外から聞こえるのは時折通り過ぎるがら空きのバスが走る音と鳥の鳴き声のみ……。
外出については必要最低限に留めるように政府から発表がありましたが、基本的にルールさえ守れば散歩することは可能。今週は20℃にまで気温が上昇したウィーン。降り注ぐポカポカの陽の光を家の中からしか見られないもどかしさを感じながら、これでは身体にカビが生える!とリフレッシュするため、暦の上では春のはじめである今日、自宅近くを散歩してきました。
ここは地下鉄Karlsplatzの駅。普段は行き交う人々で絶え間ない駅構内も、この通り閑散としています。
旅行者の休憩場所としても人気のStarbucks(左側)も休業中。
こんなに好天候の日は、ドリンクや軽食を片手にウィーン国立歌劇場の緑の前にたむろする観光客の姿も今はゼロ。
ウィーンの目抜き通り、ケルントナー通りもこのとおり。ちょうど暖かくなりだし開花した木々も、ほとんど見られることなく時間だけが過ぎ去ります。
今や載っていないガイドブックはない、旅行者にとってお約束のケーキ、ザッハートルテで有名なホテルザッハー。有名なケーキを求める人々のいつもの行列も見られません。
現在、市内で空いているのはスーパーなどの食料品店やキオスクに薬局。サービス関連だと郵便局や病院は空いていますが、例えば一般の人の来院は厳しく制限されています。
レストランはどうにか経営を続けようと、持ち帰りやデリバリーに力を入れる店舗も。2020年の今年もいよいよ開店シーズンとなったヴィーガンアイスのお店Veganistaも休業を強いられたなか、異例のアイスクリームのデリバリーサービスを始めました。
写真はイタリアレストラン前のピザ持ち帰りの張り紙。別のベーカリーには、「1名ずつ入店してください」や、「ほかのお客様との間隔を1m空けてください」、ほかにも「元気な方のみの入店を受け入れます」などの張り紙も。
政府が発表した散歩時のルールは、同じ世帯に住む人はかたまって行動すること。そして他人との間隔は少なくとも1m空けることなど。万が一新型コロナウイルスに感染した際に見られる症状を感じた場合には、病院には行かずにそのまま家に滞在の上、下記の専用ホットラインに電話することが義務づけられています。
やっと春が訪れそうなウィーンで、パンデミックの影響はまだまだ収まる様子がなく不安な毎日ですが、皆さま引き続き健康を保って過ごしてください。