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2020年3月13日にブルガリア政府が緊急事態宣言を発令してから丸2ヵ月が経過しました。
その後度重なる延長をしてきた緊急事態宣言ですが、5月13日についに終了となりました!
緊急事態宣言の終了というと一気に元の生活に戻るかのように感じられますが、実際にはそうではありません。
ブルガリアはいまだに新型コロナウイルスの新規感染者が出ています。
そのため、政府もここで政策を緩めて一気に感染が広がるのを防ごうと必死です。
緊急事態宣言は終了しますが、同日保健法の改正が行われました。
つまりこれまでの感染拡大防止措置のほとんどは、改正保健法に含まれる形で継続することが決まったんです。
具体的にどんなことができて、どんなことがNGなのか。
この記事では5月13日現在のブルガリアの状況と行動範囲についてご紹介します。
(写真は先日ヴィトシャ山中腹から撮ったソフィアの町。空気がきれいになったためか、町がきれいに見えるようになりました)
再開予定の施設
再開する施設としては、
・動物園
・図書館
・一部の博物館(2020年5月18日から)
・美術館(5月19日から)
・20ヵ所の野外ステージ(30%以下の観客動員という条件付き)
・モスク(5月15日から)
が挙げられます。
ただし、どの施設でもソーシャルディスタンシングを維持することや、基本的な感染拡大防止策(屋内や人が集まる場所でのマスクの着用など)は義務付けられています。
先立ってレストラン・カフェはテラス席&1.5m以上の間隔があれば営業可能となっており、多くのお店が営業を再開している様子です。
けれど気が緩みすぎてまた感染拡大しては一大事なので、政府はレストラン・カフェは実態調査を実施中。
現時点では3つのお店が流行防止策違反として取り締まられたそうです。
継続となる感染拡大防止措置
以前のブログにも記載しましたが、ブルガリアではもともと外出制限事態はなく、自由に外を歩くことは可能です。
ただし屋内・公共交通機関ではマスクの着用が今も義務付けられています。
また国境管理については、引き続き基本的に第三国からの入国は禁止です。例外としてブルガリア人と長期滞在許可証をもつ外国人は特例として国外からブルガリアへの入国は可能ですが、その場合は入国後14日間の隔離措置が必須となります。
つまり日本からの旅行・出張を目的とした渡航はいまだ入国の対象外となりますのでご注意ください。
またショッピングモールや生活必需品以外を取り扱うお店の営業再開についてはまだ決まっていない様子です。
そのほかの特例的な措置
ブルガリア政府は現時点では学校は今年度いっぱい休校としています。
ただし、学校は閉まったままだけれど、毎年年度末(6月中旬)に行われる12年生(日本でいう高校3年生に該当)のための卒業の儀式は許可されました。
ブルガリア人は高校卒業後働く人も多く、12年生の卒業式は一大イベント。
プロムなどのパーティーはなしとのことですが、この決定は現12年生からの要望にて決まったこととのことです。
また、これは政府の決定ではありませんが、医療者への感謝の気持ちとして、バンスコ(ブルガリアのスキーリゾート)を取り仕切る団体から新型コロナウイルスと闘うすべての医療者を、来シーズンは無料で招待するという声明を発表しています。
最前線で働く医療者への感謝の気持ちはどの国でも同じですね。
以上、緊急事態宣言終了にあたってのブルガリアの状況をお伝えしました。
今後も細々とした追加や変更があると思われるので、その際にはお知らせします。
まだ感染が完全に収まったわけではないので不安はありますが、緊急事態宣言が明けて私個人としてはかなり精神的に楽になりました。
今月に入りヨーロッパ各地ではロックダウンが緩和され、日本でも新規感染者が出ていない都道府県では解除となったようですね。
徐々に以前の生活に戻っていくと当たり前の日々のありがたさを再認識しますね。
ただし、油断は大敵なので今後第2波が来ないように注意して行動していきたいと思います。
※この記事はニュースサイト『The sofia globe』の5月13日付の記事を参考にしています。