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火祭り延期開催の中止とその後のバレンシアの様子

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2020年5月13日
公開日
2020年5月13日
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開催途中に中止を余儀なくされ、7月15日~19日に延期が決まっていた火祭りですが、本日正式に2020年の今年は火祭りなし!と決まりました。これからお祭りが盛り上がるというところで活躍の場を奪われてしまったミス火祭りのふたり(成人代表と児童代表)は、1年任期が延びることに。すでに燃やされてしまったファジャ(最終日に燃やすオブジェ)もありますが、まだ今年のものを持っているグループは来年使うかもしれませんね。火祭りアーティストの魂がこもったファジャなので、人知れず燃やされたり処分されてしまうのは悲し過ぎます。

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

〈火祭り最終日に燃やされるファジャ〉

さて、前回の投稿から時間が空きましたので、バレンシアの現状を少しお話したいと思います。

スペイン全土では厳しい外出規制が続きましたが、まず4月26日にそれまで6週間通院以外で外に出ることができなかった子供たち(13歳以下)が1日1時間、自宅から半径1km以内を保護者1名のみの付き添いで散歩することが許可されました。そして、5月2日からは全市民が「子供」、「大人(14歳~70歳)」、「高齢者と介助が必要な人」と3つに区分されたうえで、決められた時間枠で外に出ることが可能になりました。ただし、散歩は自宅から1km圏内、ジョギングやサイクリングといった運動の場合は居住する自治体内で。

そして、5月11日からは17ある自治州のうち、条件をクリアした11の自治州とアフリカ大陸にあるセウタ、メリージャはフェーズ1と呼ばれる段階に進みました。残り6州を見ると、マドリー州は0のまま、それ以外の5つの州は一部だけが1に。ここバレンシア州はバレンシア市やアリカンテ市、カステジョン市といった県都を含む一部がフェーズ0、それ以外は1に昇格しました。このフェーズは0~3の4段階あり、すべてクリアすると元通りの生活に戻れることになります。ひとつのフェーズは最低2週間継続され、次の段階に移りたいときは中央政府の承認が必要です。

私が住むバレンシア郊外の町はフェーズ1になりました!! これによって、10人まで集まること、400平方メートル以下の商店の条件付き営業、バルやレストランのテラス席のみの条件付き営業、 図書館や美術館の入場制限付きでの開館、共有スペースを閉鎖した状態での宿泊施設の営業、10人以下の観光ツアー実施などが可能に。地元のニュースによると、飲食店の半分がテラス席での営業を再開したとのこと。今まで閉まっていた食品を扱う以外の商店も開き、人の往来も増え、町には活気が戻ってきました。ただ、スペイン全体の話ですが、子供が外に出られるようになって以来、子供の感染が30%増えたと残念なニュースも。

〈テラス席は席数を50%以下にし、社会的距離を保つことが条件〉

3月半ばから長いこと我慢していたせいか、外に出られるようになってから私を含む多くの人の緊張の糸が緩んでいるように感じています。まだまだ油断は禁物!! 外に出て、同居の家族以外と会うことを許された今こそ、さらなる注意が必要ですね。

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